多くの方が日々忙しい合間を縫って、英会話力の向上のために様々な努力をしていることでしょう。英会話スクールへの通学、英語学習アプリの使用、毎日のYouTubeチャンネル視聴など、多様な方法を取り入れている方も多いはずです。
しかし、「本当に自分の英語力は上がっているのだろうか?」と疑問に思うことはありませんか?私自身もそう感じたことがあります。英語学習では継続が最も重要ですが、そのためには自身の進歩を実感できることも大切です。では、その進歩をどのように判断していますか?英会話力を定量的に測定するのは意外に難しいものです。
この記事では、エンジニアの皆さんに、英会話力の測定指標としてTOEIC L&Rのスコアを活用することをお勧めします。「え、それだけ?」と思う方もいるかもしれませんが、その理由と根拠を説明していきます。是非ご一読いただき、納得の上で英語学習を進めていただければと思います。
目次
TOEICテストとは
多くの方がご存知のTOEICテストですが、実はいくつかの種類に分かれています。
最も一般的なのは、TOEIC Listening and Reading (L&R)テストです。多くの企業でも教育や人事評価に用いられています。一方、TOEIC Speaking and Writingテストも存在しますが、L&Rに比べるとその認知度はまだ低いです。
2021年度の受験者数を見ると、L&Rは約210万人で、TOEIC Programのテスト総受験者の約92%を占めています。これは圧倒的な数字ですね。
TOEIC🄬 Listening and Reading
Listening(聞く)・Reading(読む)という2つの英語力を測定します
TOEIC🄬 Speaking and Writing
Speaking(話す)・Writing(書く)という2つの英語力を測定します
TOEIC🄬 Speaking
Speaking(話す)英語力を測定します
TOEIC Program 受験者数
さて、「TOEICにSpeakingの試験があるの?」と思った方もいるかもしれませんね。では、英会話力を測るには、TOEIC Speakingテストを受けるべきではないでしょうか?
しかし、私の見解としては、皆さんにはTOEIC Listening and Readingテストの受験をお勧めします。その理由については、続きで詳しく説明していきます。
TOEIC Listening & Reading と Speakingは相関あるの?
TOEIC Listening & Reading(L&R)とSpeakingの試験には相関関係があるのでしょうか?この問いに対する答えは、Educational Testing Service(ETS)が2007年に公開した研究結果に基づいています。リンクはこちらです。
この研究では、2006年12月から2007年3月にかけての限られた期間に収集されたデータを分析しています。その結果、TOEIC L&Rの平均スコアが高いほど、Speakingのスコアも高くなる傾向が見られました。
以下のグラフは、この傾向を視覚的に理解しやすくするため、スコアを基に作成されたものです。スコアが高くなるにつれて、きれいな直線に沿って上昇していることが分かります。
このデータから、TOEIC L&Rのスコアが高い人は、Speakingのスコアも高い可能性が高いことが示唆されています。
テクニックに走らないこと
TOEICの勉強法に関する情報は数多く存在します。例えば、「文頭の疑問詞は必ず聞き取る」「頻出表現を暗記する」といったテクニックがあります。これらは決して無駄ではありませんが、英語力そのものを本質的に向上させる方法では少ないかもしれません。そのため、いわゆるテクニックに偏りすぎないよう注意が必要です。
特に英会話能力の向上を目指している皆さんにとっては、テクニックによってTOEICのスコアを上げることは、本質的な目標達成には繋がりません。
TOEICのスコアは、英会話能力向上の指標としてうまく活用しながら、効果的な勉強を続けることが重要です。
TOEICの点数が高い人は実際に英会話能力も高いのか?
先に紹介した過去のデータでは、TOEIC Listening and Reading(L&R)のスコアが高い人はSpeakingのスコアも高い傾向にあることが示されていました。しかし、これは現実の職場環境でも同様なのでしょうか?
私の経験に基づくと、TOEIC L&Rの点数が高い人は実際に英会話能力も高いと言えます。特に「聞く力」と「話す力」は、高いスコアを持つ人において共通して高い傾向があります。
私自身、プライム市場上場企業でエンジニアとして20年近く勤務し、日常的に英語を使う同僚や海外出向経験者と接してきました。彼らの中で英会話力が高い人は例外なくTOEIC L&Rの点数も高いことが多いです。
世の中には、TOEIC L&Rの点数は低いが実際の英会話能力は高いという例も存在するかもしれません。しかし、私は実際に英会話力が向上しているにも関わらずTOEICのスコアが下がるというケースは聞いたことがありません。
このことから、TOEICは英語力の向上を測る信頼性のある指標となり得ると考えられます。
TOEICスコアを向上させるためのオンライン英会話の活用
TOEICテストのスコアを向上させるため、そして実践的な英語力を伸ばすための学習法として、私はオンライン英会話の活用を推奨します。多くの人にとって、まず英語を使う機会が不足しています。英語に触れ、特にスピーキング能力を鍛えることが、英語力向上の鍵となります。現代のオンライン英会話サービスでは、月々7,000円程度で毎日のマンツーマンレッスンが可能です。
以下にオンライン英会話のデメリットとメリットをまとめました。
・ 国や季節によってインターネット通信が不安定なことがある
(通信が悪い場合にはビデオを切り、音声のみでレッスンすることも)
・ 講師によってレッスンの質にばらつきがある。
・ 自己管理が必要で、継続が難しいことがある。
・ 自分に合ったオンライン英会話スクールがわからない。
・ ネイティブ講師のレッスンは料金が高くなることがある。
(通学型スクールに比べれば断然安いです)
非ネイティブ講師のプランの場合、国籍としてはフィリピン人講師の方が多いです。ネイティブではありませんが、発音もきれいで、フレンドリーな国民性なので私達日本人には合っていると私は思います。
・ 月々7,000円代から、毎日マンツーマンレッスンを受けることが可能。
・ 24時間いつでも、自分のスケジュールに合わせてレッスンを受けられる。
・ 世界中の講師からレッスンを受けられる。
・ 毎日更新されるニュース記事やTOEICなどの教材から選択してレッスンを受けられる。
・ マンツーマンレッスンのため、リラックスしてスピーキングの練習ができる。
・ お気に入りの講師を見つけ、同じ講師のレッスンを予約できる。
レッスン時間は1回25分と短いため、忙しい合間にも受けられるのが魅力です。これが私が継続できている理由の一つです。
多様なオンライン英会話スクールが存在しますが、まずは無料体験レッスンを試すことをおすすめします。無料体験レッスンを受けることで、オンラインレッスンがどのように進行するかを体感できます。オンライン英会話を始めて、英語への苦手意識を克服しましょう。
最後に、 TOEICのスコアは会社へのアピールにも
この記事では、英会話力の向上を定量的に測る方法として、特にエンジニアの方々にTOEIC Listening & Readingの利用を推奨しました。TOEIC Speaking and Writingは”話す力”を直接的に測定する試験ですが、多くの企業で重視されるのはListening and Readingのスコアです。
私達が見てきたように、英会話力とTOEICスコアには一定の相関があります。そのため、TOEIC Listening and Readingのスコアを向上させることは、英語コミュニケーション能力の向上と直結しており、職場での評価にも大いに役立ちます。
また、英語力向上のためにオンライン英会話を活用することは、TOEICスコアの向上にも寄与します。毎日の実践的な英会話レッスンは聞き取り能力や反応速度を高め、TOEIC Listening部分での成績向上に貢献するでしょう。また、様々なトピックについて話す練習は、TOEIC Reading部分での理解力と語彙力を伸ばす助けとなります。
TOEIC Listening and Reading テストを英語力向上の指標として活用することで、自身の進歩を感じることができると同時に、職場での評価向上にも繋がります。英語力を伸ばすモチベーションを維持しながら、オンライン英会話を含む様々な学習方法を継続していくことが重要です。英会話力の向上は、個人のキャリア発展にも大きく貢献することでしょう。
TOEIC Listening & Readingのスコア向上は、職場での評価にも影響します。具体的な目標点数を設定し、それを職場で宣言することで、英語学習へのモチベーションを高めましょう。この方法で私も成果を上げることができました。ぜひ、皆さんも同じように挑戦してみてください。