ビジネスの場では、お客様や上司、同僚とのコミュニケーションにおいてスケジュールに関する話題は避けては通れません。「この仕事はいつまでに終わらせる予定ですか?」や「進捗は順調ですか?」など、オフィスでの日常会話には欠かせない要素です。
特に、海外のお客様と英語でコミュニケーションを取る際には、スケジュールに関する表現は非常に重要です。母国語でない英語でのやり取りでは、スケジュールに関する誤解や齟齬が生じないようにすることが、ビジネスをスムーズに進めるための鍵です。
この記事では、私自身の海外でのビジネス経験をもとに、スケジュールに関する「絶対に知っておくべき」英語表現を厳選してご紹介します。
目次
月の上旬・中旬・下旬を英語でどう表現するか
皆さんがプレゼンテーション資料などでスケジュールについて話す際、「4月上旬」や「4月下旬」といった表現を使うことが多いでしょう。英語にも、このような時期を指す表現は存在します。
日本語表記 | 英語表記 | 英語略 | 例(4月) |
上旬 | beginning early | B | beginning of April early April 4/B |
中旬 | middle | M | middle of April mid-April 4/M |
下旬 | late, end | E | late April end of April 4/E |
以前、私は4月上旬を「4/F」と略していました。これは「4月ファースト」という意味で使っていたのですが、海外のお客様には全く通じませんでした。彼らに理解してもらえたのは「beginning of April」と言ったときでした。したがって、4月上旬を略して書く場合は「4/B」となります。
「暦年」と「会計年度」の英語表現
みなさん、「Calendar year」と「Fiscal year」という言葉を聞いたことがありますか?日本語では、Calendar yearは暦年、Fiscal yearは会計年度となります。
日本でも、会社によっては決算月が3月だったり、9月だったりと異なりますね。この会計年度を基準にした表現が「Fiscal year(会計年度)」です。
一方で、「Calendar year」は文字通り、1月から始まり12月に終わる年のことを指します。
加えて、「quarter」という表現も四半期を示す際によく使われます。
日本語 | 英語表記 | 英語略語 |
第一 四半期 | first quarter | Q1 |
第二 四半期 | second quarter | Q2 |
第三 四半期 | third quarter | Q3 |
第四 四半期 | fourth quarter | Q4 |
“Fiscal year“は特に米国でよく耳にする表現ですが、”Calendar year“と間違えてしまうと大きなスケジュールに差がうまれてしまうので注意が必要です。特に、Q1, Q2などの表現が一緒に使われると少しわかりにくくなります。
四半期は、業績の動向や結果を評価する際によく使われます。これは一般的に会計年度に対して使われることが多いですが、Calendar year(暦年)に対しても使われるケースが増えています。そのため、混乱を招くことがあります。
それでは、具体的な例で見ていきましょう。以下に、12月決算企業と3月決算企業の第一四半期から第四四半期までに対応する月を示します。
日本語 | 英語表記 | 英語略語 | 12月決算企業 or Calendar year | 3月決算企業 |
第一 四半期 | first quarter | Q1 | 1月 ~ 3月 | 4月 ~ 6月 |
第二 四半期 | second quarter | Q2 | 4月 ~ 6月 | 7月 ~ 9月 |
第三 四半期 | third quarter | Q3 | 7月 ~ 9月 | 10月 ~12月 |
第四 四半期 | fourth quarter | Q4 | 10月 ~ 12月 | 1月 ~ 3月 |
12月決算企業の場合のみ、Fisical year と Calendar year が一緒になりますね。
このように決算月が異なると、「同じ2022年のQ3まで」とお互いに合意しても、実際には3か月のずれが生じてしまいます。これは非常に問題です。対応する月が具体的に何月なのか、必ず確認しましょう。
この予定はCalendar year(暦年)で考えているのですか?と聞きたい場合、以下のように尋ねることができます。
“Is this schedule based on the calendar year?“
ビジネスシーンで使えるスケジュール関連の英語フレーズ
それではこのセクションでは、スケジュールを確認、報告するときに役立つ英語表現について紹介していきます。
① 仕事の進捗をたずねる
このセクションでは、仕事が順調に進んでいるか、予定通りかを尋ねる英語表現を紹介します。下記はどの表現も「仕事はうまく進んでいる?予定通り?」と尋ねる方法です。
● How is this project going? (How is it going?)
このプロジェクトはどう進んでいますか?(調子はどうですか?)
● How is this project coming along?
このプロジェクトはどれくらい進んでいますか?
● Are we on schedule?
予定通りですか?
How is it going? が一番カジュアルに聞いているような表現ですね。現場で上司が”調子はどう?うまくいってる?”と、聞いているようなイメージですね。
② 進捗を聞かれて回答する
こちらでは、進捗状況について尋ねられたときにどのように回答するか、具体的なフレーズをご紹介します。
● It’s on schedule.
スケジュール通りです
● It’s two weeks behind schedule.
2週間遅れています。
● It’s a week ahead of schedule.
予定よりも1週間早く進んでいます。
“behind schedule” はよく使う表現ですね。残念ながら私もよく仕事で使います。
③ 相手の都合を聞く
このセクションでは、相手の都合やスケジュールについて尋ねる際の表現を学びます。
● When is it convenient for you?
いつが都合がよいですか?
● What time is convenient for you?
何時が都合がよいですか?
● Are you available sometime next week?
来週どこかでお時間ありますか?
● Are you available on Tuesday of next week?
来週の火曜日の予定はいかがですか?
シンプルに How about next Tuesday? と聞いても大丈夫です。
④ スケジュールを回答する
相手からスケジュールについて尋ねられたとき、どのように回答するかの具体的な表現を解説します。
● I’m available on that date.
その日は大丈夫です。
● I’m afraid that my schedule is not available on that day.
申し訳ありませんがその日は都合が悪いです。
● I’m available anytime before 1 pm on Tuesday.
火曜日の午後1時前だったらいつでも大丈夫です。
I’m available anytime before 1 pm on Tuesday. この表現は使えますね! ちなみに、1時以降は・・・と言いたいときには、before の代わりに after を使いましょう。
⑤ その他のフレーズ
この部分では、スケジュールが確定していない場合や、まだ検討中である場合の表現を紹介します。
● The schedule has not been fixed yet.
スケジュールはまだ確定していません。
● This item will ship tomorrow as scheduled.
このアイテムは予定通り明日出荷されます。
● This schedule is still under consideration.
このスケジュールはまだ検討段階です。
“ship” の表現は、製品の出荷に関するコミュニケーションで非常に頻繁に使われます。
また”under consideration” は、何かを検討中であるときに使う表現です。会議の日程、プロジェクトの進行状況、新しい提案など、多くのビジネスシーンで使えます。
⑥ その他の便利なスケジュール関連ボキャブラリー
最後に、スケジュール作成や調整に関連するその他の便利なボキャブラリーをピックアップします。
● create a schedule
スケジュールを立てる
● Just in time
スケジュールぎりぎり
● tight schedule
厳しいスケジュール
● adjust schedule
スケジュールを調整する
● TBD / to be determined
未定
TBDは to be determined の略のため、未定であることを示すとともに将来決めるべき内容であることも示しています。
スケジュールなどビジネスで使う英語を効率よく学ぶ方法
スケジュールに関する英語表現は、ビジネスの場で非常に重要です。しかし、英語が苦手な方でも、今回紹介する2つの方法で学べば、ビジネスでのコミュニケーションが格段にスムーズになります。英語に対するネガティブな気持ちも解消され、自信を持って英語を使えるようになるでしょう。
オンライン英会話でスケジュール表現を学ぶメリット
オンライン英会話は、手軽に始められるだけでなく、ビジネスシーンで使える英語力を身につける素晴らしいプラットホームです。特にこの記事で紹介しているようなスケジュールに関する表現は、ビジネスでよく出てくるテーマなので、自分も使えるようになりたいと思う方にはおすすめです。
● 月々6,000円代から、毎日英語ネイティブのレッスンが受けられる。
● インターネット回線さえあれば、忙しい人でもどこでもいつでも受けられる。
● 教材が豊富に準備されているので、自分で好きな教材を使用して学習することができる。
● 業務で英語を使う場合、自分の仕事で使う資料などの添削もしてもらえる。
今回のようなスケジュールに関する英語を学ぶのであれば、数多くあるオンライン英会話スクールの中でもビジネスに特化したBizmatesをおすすめします。Bizmatesでは、講師全員がビジネス経験を持っているため実際の経験を踏まえて、実際のビジネスの場面で役立つ英語表現を学ぶことができます。さらに、ビジネス文書の添削サービスもあるので、実務で即座に活用できます。
業務で使う英語の資料やメールに関しても添削してもらうことで、英語学習の定着率は格段に上がります。
実務で使う英語をマスターするための実践的なアプローチ
実務で使われる英語表現は、教科書だけでは学べない場合もあります。そこで役立つのが、業務で英語が得意な人から直接学ぶ方法です。これにより、より実践的で自分たちに役立つ英語表現を効率よく身につけることができます。
● 実際のビジネスシーンで使われている表現やフレーズを直接学べます。
● 自分が使いたいと思った表現がすぐに練習できるので、学習効果が高まります。
● すぐに疑問点を解消でき、その場でフィードバックが得られます。
具体的にどのようにこの学び方を実践できるのか、以下にステップごとに説明します。
1.会議中に集中する:
英語が得意な人が説明している、または海外のお客様が説明している英語表現に耳を傾けます。
2.確認を怠らない:
わからない表現やフレーズがあれば、会議中もしくは会議後にすぐに確認します。
3.練習と実践:
確認した表現を会議の後で練習し、次の会議で実際に使ってみます。
この方法で、実際のビジネスシーンで使われている表現やフレーズを直接学べます。また、自分が使いたいと思った表現がすぐに練習できるので、学習効果が高まります。
インプットとアウトプットをバランスよく行うことで、新しい英語表現を自分自身のものにしていけます。”真似”でも全く問題ありません、積極的に使ってみましょう。
最後に、ビジネスではスケジュールは丁寧に確認しましょう
この記事では、ビジネスシーンでのスケジュール管理に必要な英語表現を幅広く紹介しました。技術力はもちろん大切ですが、それと同じくらい期日やスケジュールの管理もビジネス成功のカギとなります。以下に、この記事で触れた特に重要なポイントを整理しておきます。
上旬、中旬、下旬を表す表現
日本で一般的な「4/F」などの月の区切りの略記法は、英語圏では「4/B」のように異なる形で表されます。このような微妙な違いを理解することが、国際ビジネスでのスムーズなコミュニケーションに繋がります。
日本語表記 | 英語表記 | 例(4月) | 英語略 |
---|---|---|---|
上旬 | Beginning of April | Early April | 4/B |
中旬 | Middle of April | Mid-April | 4/M |
下旬 | Late April | End of April | 4/E |
暦年と会計年度
ビジネスで使われる「年」にはいくつかの種類があります。それぞれの違いを理解し、正確にコミュニケーションを取ることが必要です。
Calendar year:1月から12月まで
“Is the Q1 of 2023 mentioned in the schedule based on the calendar year?“
そのスケジュールに書かれている2023年のQ1はカレンダーイヤーに基づいていますか?
Fiscal year:会社によって異なる決算月
“The fiscal year for our U.S. branch ends in December.“
当社の米国支社の会計年度は12月に終わります。
ビジネスで使えるスケジュール表現
スケジュールや進捗に関する質問はビジネスで頻繁に行われます。状況に応じて適切な表現を選ぶことで、スムーズなコミュニケーションが可能です。
カテゴリ | 英語表現 | 日本語訳 |
---|---|---|
進捗を尋ねる | How is this project going? | このプロジェクトはどう進んでいますか? |
進捗を回答する | It’s on schedule. | スケジュール通りです |
都合を聞く | When is it convenient for you? | いつが都合がよいですか? |
その他の便利なボキャブラリー
スケジュール管理に関連するその他の便利な英語表現もあります。これらを覚えることで、より幅広い状況で英語を活用できます。
Create a schedule:スケジュールを立てる
“Let’s create a schedule for the next project.“
次のプロジェクトのためにスケジュールを立てましょう。
TBD
(To Be Determined):未定
“The meeting date is still TBD.“
会議の日程はまだ未定です。
これらはビジネスで頻繁に使われる表現であり、しっかりとマスターすることで、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
英語が苦手だと感じるのは、多くの人が共感することです。しかし、その一歩を踏み出す勇気が、自分自身を変える力になることもあります。オンライン英会話は、その一歩を踏み出すための手段の一つです。自宅から気軽に始められ、自分のペースで学べるので、ストレスを感じずに取り組むことができます。少しずつでも進歩を感じることで、英語に対する不安や恐れが減っていくでしょう。
このような文化的な違いを理解し、スケジュールをしっかりと管理することがプロジェクトをスムーズに進める鍵です。この記事が皆さんのビジネスに少しでも役立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。