グローバル企業に勤めていると、英語での会議は避けて通れないものとなっています。特に英語が苦手な初心者にとっては、ただでさえ緊張しているのに、会議での資料が見にくかったり、何が書かれているのか理解できなかった場合、さらに混乱してしまいます。
この記事では、そのような場面でどのように対処すれば良いのか、具体的な英語フレーズと例文をその使用するシチュエーションを交えて分かりやすく紹介します。
具体的には、「スクリーンシェアされた資料が小さすぎて見えない」や「進行が早すぎて追いつけない」といった状況で、何と言って良いかわからないという方には特に役立つ内容となっています。さらに、実際にそのフレーズを使ってみたけれども、相手に理解してもらえなかったという状況にも対応するための方法を解説します。
「会議中の表現で伝えたい英語がでてこない」という経験をされた方は参考にしてください。
目次
資料が見にくいと感じた時に使える英語表現
会議の中では、しばしばスクリーンシェアやプレゼンテーション資料が使われます。その際、資料が見にくい、読み取りにくいと感じても、なんと言ったらいいか分からずそのままにしていませんか?そのまま何も言わずに聞き流すと、後で混乱やミスが起こる可能性があります。この章では、「資料が見にくい」、「資料が分かりにくい」と感じた場面で使える英語表現をいくつか紹介します。
“Could you please zoom in on the document? “
資料を拡大していただけますか?
“I’m having trouble seeing the details.”
詳細が見えずらいです。
この表現は非常によく使います。上記で紹介した「zoom in (拡大する)」という表現以外にも、
“Could you please enlarge(エンラージ) the document?”
資料を拡大していただけますか?
“Can you make it bigger, please?”
もう少し大きくしていただけますか?
という表現もよく使われます。
“Could you go back to the previous slide? “
前のスライドに戻ってもらえますか?
“I need a bit more time to understand the information.”
情報を理解するのにもう少し時間が必要です。
previous slide (前のスライド)のように、“previous”は会議中でもよく使われます。例えば、“previous meeting” (前の会議)、“previous topic” (以前のトピック)など幅広く使えるのでぜひ覚えておいてください。
ちなみに、戻って欲しいページ数を指定する場合には、下記のように表現します。
“Could you go back two slides, please?”
2ページ前に戻ってもらえますか?
“I couldn’t fully understand the details”
詳細までは理解できませんでした
“Could you summarize(サマライズ) the main point of this slide?”
このスライドの主要なポイントを要約していただけますか?
エンジニアのみなさんが議論する内容は多岐に渡ると思います。専門分野でないこともあるでしょう。そのような時には、詳細に集中するよりも、相手が今のスライドで何を伝えたいと思っているのかを確認しましょう。
“Is it possible to increase the brightness? “
明るさを上げることは可能ですか?
“The slide is a bit too dark to read.”
スライドが暗くて読めません。
Web会議ではなく実際の会議の場では、部屋が明るすぎたり、スクリーンの輝度が低くて見にくいこともあるかもしれません。そのような時に使える表現です。
このような表現を使うことで、資料の確認や理解がスムーズに行えます。
これだけは知っておいてほしい 資料に関して相手へのお願い英語表現
資料が見にくい場合だけでなく、その他英語での会議で使える英語表現も紹介します。以下に状況別で使える英語フレーズをいくつか紹介します。
“Could you please move the slide to the section discussing circuit design?“
回路設計について議論しているスライドに移動していただけますか?
発音に苦手意識を持っている人は、発音する時、「circuit design」や「move the slide」など、重要なポイントを相手に聞き取りやすいように、あえてゆっくり伝えることも効果的です。
“Sorry, could you repeat the last point? “
すみません、最後のポイントを繰り返していただけますか?
“I didn’t catch that.”
聞き取れませんでした。
「I didn’t catch that.」で「聞き取れませんでした。」という意味になります。これも定番表現なので覚えておきましょう。
【初心者向け】
“Can I get the slides after the meeting?”
会議後にスライドをもらえますか?
【中級者向け】
“Would it be possible to get a copy of the slides after the meeting?”
会議後にスライドのコピーをいただくことは可能ですか?
これもよく使うフレーズです。このように言われた相手の回答例としては下記のようなものが挙げられます。
“Sure, I’ll email them to you after the meeting.”
もちろん、会議後にメールで送ります。
【初心者向け】
“Can I take a screenshot?”
スクリーンショットを撮ってもいいですか?
【中級者向け】
“Would it be alright if I take a screenshot of this slide?”
このスライドのスクリーンショットを撮ってもよろしいでしょうか?
これはWeb会議でよく使う表現です。会議で共有された資料のスクリーンショットを取りたくなることはあると思いますが、モラルの問題、さらに機密情報でる可能性もありますので、無断で撮ることは避けましょう。
“Sorry, I can’t hear you well.”
すみません、よく聞こえません。
“Could you please speak up?”
もう少し大きな声で話していただけますか?
もしできれば、相手の意見が大事に思っているということも一緒に伝えられるとベストです。
“Your opinion is valuable(バリアボゥ) to me, so I want to understand you clearly.”
あなたの意見は私にとって大切なので、はっきりと理解したいです。
これらの表現を覚えることで、多様なビジネス状況でスムーズにコミュニケーションを取ることが可能になります。
相手が分かってくれなかったときにはこう言おう!
英語でのコミュニケーションがうまくいかない状況は誰にでも起こりえます。特に、専門用語や複雑な概念を説明する必要がある場合、相手が完全に理解してくれないこともあります。以下に、そのような場合に役立つ英語表現をいくつか紹介します。
再度説明する
“Let me clarify(クラリファイ) that point.”
その点について明確に説明しましょう。
”Let me ~”はとても便利な表現です。
- “Let me check.” (確認してみます。)
- “Let me see.” (見てみます。)
- “Let me explain.” (説明させてください。)
- “Let me know.” (教えてください。)
- “Let me try.” (試してみます。)
言い換える
“In other words, we need to optimize(オプティマィズ) the code for better performance.”
言い換えれば、より良いパフォーマンスのためにコードを最適化する必要があります。
一度言って伝わらなかった場合、この表現のように別の言い方をすることで伝わる場合もあります。
具体的な例を出す
“For example, using online ads(アッズ) can greatly help attract more customers.”
たとえば、オンライン広告を使用することで、より多くの顧客を引き付けるのに大いに役立ちます。
特に海外ではそのアイディアの良し悪しに関わらず、アイディアを出すことは好まれる傾向にあります。積極的に自分の意見を具体的に伝えください。
確認する
“Do you understand what I am trying to say?”
私が言おうとしていることが理解できますか?
これは私は毎回使っていると思います。自分の英語力の低さも示しながら相手の理解を確認できる便利な表現です。
相手に質問する
“Is there a specific(スペシフィック) part that’s unclear?”
特に不明な点はありますか?
specific(特定の)という単語もビジネスでよく使われます。
“Do you have specific preferences?”
特定の好みはありますか?
“We need specific data.”
特定のデータが必要です。
シンプルな言葉で説明する
“To put it simply, the system needs an update.”
簡単に言えば、システムにはアップデートが必要です。
“To put it simply”(簡単に言えば、要するに)も、非常に便利な表現です。ぜひ覚えて置きましょう。
これらの表現を使うことで、相手が理解できていない場合でも、状況をうまくコントロールすることができます。
効果的な学習方法のポイントは「知るだけでなく使えるように」
「資料を拡大してほしい」、「前のスライドに戻って欲しい」、このような伝え方を学ぶことは重要ですが、練習もまた重要です。ここでは、実践で使えるようにするための学習方法として、オンライン英会話と実務での学習の2つの効果的な方法を紹介します。
オンライン英会話を活用する
最初は誰でも英語を話すのは恐怖心があります。オンライン英会話はその壁を乗り越える一つの方法です。実際にオンライン英会話を活用することにより以下のようなことを学習することができます。
リアルタイムでの反応:
文章を読んで学ぶのとは異なり、実際の会話では相手の反応も考慮する必要があります。その時に応じた英語をすぐに話すトレーニングになります。
フレーズの使い方:
理論的にはわかっても、実際に会話で使えるかは別問題です。オンライン英会話で練習することで、自然にフレーズを使えるようになります。
文化的ニュアンス:
オンライン英会話の先生は多くの場合、母国が英語圏です。そのため、文化的なニュアンスも自然と学ぶことができます。
このように、オンライン英会話で学ぶことで、会議で何も言えない、資料が見にくいと感じたときにどう対処するか、といったネガティブな状況も乗り越えられる可能性が高くなります。
オンライン英会話で何回も表現を使うことで、実際の場面でも自然に使えるようになっていきます。
オンライン英会話は、マンツーマンレッスンが毎日受けられるプランでもコストパフォーマンスが高く、私が受講しているDMM英会話では、1日225円という圧倒的な低価格です。
業務で生きた英語表現を学ぶ
業務で英語を使用する機会が多い方は、実際の業務で学ぶことも効率的です。
先輩や海外の顧客から学ぶ:
英語での会議に参加する機会があれば、先輩や海外の顧客が使っている表現やフレーズに耳を傾けてください。
質問する勇気:
分からない点や不明な表現があったら、その場で質問する勇気を持ちましょう。後でその表現やフレーズを自分で使う練習も忘れずに。
このように、実務とオンライン英会話の組み合わせが、最も効果的な英語習得の方法と言えるでしょう。
私も業務とオンライン英会話の2つで学習しています。オンライン英会話で学習した表現を業務でアウトプットしながら定着させています。
ポイント! 学習することで本番でも使えるように
この記事では、英語での会議に参加する際に直面する可能性のあるいくつかの問題点と、それに対処するための具体的な英語フレーズを紹介しました。ここで簡単にポイントを復習しましょう。
“Could you please zoom in on the document? “
資料を拡大していただけますか?
“Could you go back to the previous slide? “
前のスライドに戻ってもらえますか?
“Could you summarize(サマライズ) the main point of this slide?”
このスライドの主要なポイントを要約していただけますか?
“Is it possible to increase the brightness? “
明るさを上げることは可能ですか?
“Could you please move the slide to the section discussing circuit design?”
回路設計について議論しているスライドに移動していただけますか?
“Sorry, could you repeat the last point? “
すみません、最後のポイントを繰り返していただけますか?
“Can I get the slides after the meeting?”
会議後にスライドをもらえますか?
“Can I take a screenshot?”
スクリーンショットを撮ってもいいですか?
“Could you please speak up?”
もう少し大きな声で話していただけますか?
これらの表現は、会議中よく使われる表現です。まだすぐに使える自信がない方は、これらの表現をそのまま使えるように準備しておくとよいでしょう。
“Let me clarify that point.”
その点について明確に説明しましょう。
“In other words, we need to optimize(オプティマィズ) the code for better performance.”
言い換えれば、より良いパフォーマンスのためにコードを最適化する必要があります。
“For example, using online ads can greatly help attract more customers.”
たとえば、オンライン広告を使用することで、より多くの顧客を引き付けるのに大いに役立ちます。
“Do you understand what I am trying to say?”
私が言おうとしていることが理解できますか?
“Is there a specific part that’s unclear?”
特に不明な点はありますか?
“To put it simply, the system needs an update.”
簡単に言えば、システムにはアップデートが必要です。
一気に全て覚えるのは難しいと思います。1つずつ使えるように覚えていきましょう。
個人的には「“Do you understand what I am trying to say?”(私が言おうとしていることが理解できますか?)」を最もよく使います。
これらの効果的なビジネス英語の練習方法として、「オンライン英会話」と「業務での実践」が特に有用です。オンライン英会話は、リアルタイムでの対話を通じて、文化的ニュアンスや独特のフレーズを学ぶことができます。
一方で、業務での英語使用は、実際に使われる英語を効率よく学習できるため、学習したことが仕事に直結しやすく、仕事上評価がされやすいというメリットもあります。
この2つの方法を、うまく活用して、ビジネスの場ですぐに使える英語表現をマスターしてください。これらの表現や練習方法を活用することで、英語での会議がよりスムーズで効果的になるでしょう。
1つずつでも表現を実際の場面で使えるようになると自信にも繋がり、英語学習がより楽しくなってきます。間違っても大丈夫です。間違えながら自分のものにしていきましょう。