英語で意見を聞きたい時に、「How do you think ~?」と「What do you think ~?」の使い分けで迷ったことはありませんか?実は、多くの日本人学習者がこの2つのフレーズを混同して使ってしまいがちです。しかし、ネイティブスピーカーにとっては、これらのフレーズには大きな違いがあるのです。
本記事では、「How do you think ~?」と「What do you think ~?」の正しい使い方とその理由を詳しく解説します。正しい英語表現を身につけ、ビジネスシーンや日常会話で自信を持ってコミュニケーションできるようになりましょう。
目次
「How do you think ~?」を使わない理由
「How do you think ~?」という表現は、英語の文法的には正しいように見えますが、実際にはネイティブスピーカーには不自然で失礼な印象を与えることがあります。なぜなら、この表現は「どのように考えるのか」や「考える能力があるのか」を尋ねているように聞こえるためです。
「How do you think ~?」の問題点
① 誤解を招く
「How do you think ~?」を使うと、相手に対して考え方や思考プロセスを尋ねているように受け取られます。
例えば、「How do you think this project should be handled?」は「このプロジェクトをどのように処理すべきか考えていますか?」と解釈され、思考の方法を聞いているように感じられます。
② 失礼に聞こえる
「How do you think ~?」は、相手の思考能力を疑問視しているように聞こえることがあります。このため、質問が攻撃的に感じられ、相手に不快感を与える可能性があります。
「How」は「どのように」という意味で覚えがちですが、本来の使い方は「方法」や「手段」を尋ねる際に使われます。つまり、「どうやって」や「どのようにして」というニュアンスを含んでいます。そのため、考え方や意見を尋ねる場合には不適切です。
ネイティブスピーカーが感じる違和感
ネイティブスピーカーにとって、「How do you think ~?」は非常に不自然な表現です。彼らは通常、「What do you think ~?」を使って相手の意見や考えを尋ねます。この表現は、相手の思考内容に直接焦点を当てており、相手に対して敬意を示す質問の仕方です。
具体例を見てみましょう。
How do you think about the new project?
どのように新しいプロジェクトについて考えますか?
この表現は、英語のネイティブスピーカーには「新しいプロジェクトについてどのように考える能力がありますか?」という意味に受け取られてしまい、不自然です。正しい表現は次のようになります。
What do you think about the new project?
新しいプロジェクトについてどう思いますか?
この表現は、相手の意見や考えを直接尋ねる自然な方法です。「What」を使うことで、相手が考える内容を問うことができます。
もう一つの例です。
How do you think we should proceed?
私たちはどのように進めるべきだと思いますか?
この表現も、「進める方法」について聞いているように捉えられますが、意見を求める場合は「How」は不適切です。正しい表現は次のようになります。
What do you think we should do next?
次に何をすべきだと思いますか?
この場合、「次に何をすべきか」という具体的な意見を求めています。「What」を使うことで、意見や提案を自然に聞き出すことができます。
「How do you think ~?」を使うと、方法や手段を尋ねる意味になり、不自然です。一方、「What do you think ~?」を使うことで、相手の意見や考えを自然に尋ねることができます。これにより、ビジネスシーンでも適切にコミュニケーションをとることができます。
「What do you think ~?」を使った例文集
「How do you think ~?」 ではなく、「What do you think ~?」 を使う理由が理解できたところで、次に実際に使える例文をいくつか紹介します。これらの例文を参考にして、さまざまな状況で相手の意見を尋ねる際に役立ててください。
ビジネスシーンでの例文
ビジネスの場面では、同僚や上司、クライアントに意見を尋ねることが頻繁にあります。「What do you think ~?」 を使うことで、相手の考えを自然に引き出すことができます。
“What do you think about the new marketing strategy?”
新しいマーケティング戦略についてどう思いますか?
“What do you think of the current project timeline?”
現在のプロジェクトスケジュールについてどう思いますか?
“What do you think about our proposal for the client?”
クライアントへの提案についてどう思いますか?
「about」は広範囲な意見を求める際に、「of」は具体的な感想や評価を求める際に使われます。ビジネスシーンではどちらも適切に使い分けることが重要です。例えば、「What do you think about the new marketing strategy?」は全体的な印象や考えを求めていますが、「What do you think of the current project timeline?」は具体的な評価を求めています。
日常会話での例文
日常生活でも、友人や家族と意見交換をする場面は多くあります。「What do you think ~?」 を使って、相手の気持ちや考えを尋ねてみましょう。
“What do you think of this restaurant?”
このレストランについてどう思いますか?
“What do you think about the movie we saw last night?”
昨夜見た映画についてどう思いますか?
“What do you think of this outfit?”
この服装についてどう思いますか?
日常会話では「of」を使って具体的な感想を尋ねる場面が多いです。自然な会話の流れで意見を聞くことで、コミュニケーションがスムーズになります。例えば、「What do you think of this restaurant?」はそのレストランの具体的な感想を聞いていますが、「What do you think about the movie we saw last night?」は映画全体の印象を尋ねています。
意思決定を尋ねる場合の例文
次のステップや行動について意見を求める際にも、「What do you think ~?」 は非常に有効です。意思決定のプロセスで、相手の考えを取り入れることができます。
“What do you think we should do next?”
次に何をすべきだと思いますか?
“What do you think about moving forward with this plan?”
この計画を進めることについてどう思いますか?
“What do you think is the best course of action?”
最善の行動は何だと思いますか?
意思決定をする際には、「What do you think ~?」を使って相手の意見を取り入れることで、より良い判断ができます。また、相手の意見を尊重する姿勢を示すことで、信頼関係を築くこともできます。
例えば、「What do you think we should do next?」は次の行動を決めるための意見を聞いていますが、「What do you think is the best course of action?」は最善の行動を尋ねています。
フィードバックを求める場合の例文
自分のパフォーマンスやアイデアに対するフィードバックを求める場面でも、「What do you think ~?」 を使うことで、具体的な意見を聞くことができます。
“What do you think about my presentation?”
私のプレゼンテーションについてどう思いますか?
“What do you think of the new design I created?”
私が作成した新しいデザインについてどう思いますか?
“What do you think about the changes I’ve made?”
私が行った変更についてどう思いますか?
フィードバックを求める際には、「about」を使って広範囲な意見を聞くと効果的です。相手の意見を積極的に取り入れることで、自分のスキルやパフォーマンスを向上させることができます。
例えば、「What do you think about my presentation?」はプレゼン全体のフィードバックを求めていますが、「What do you think of the new design I created?」は新しいデザインの具体的な評価を聞いています。
「What do you think ~?」 は、相手の意見や考えを尋ねる際に非常に便利で、自然な表現です。ビジネスシーンや日常会話で使える多くの例文を紹介しましたので、ぜひこれらを参考にして、実際のコミュニケーションで活用してください。これにより、より効果的でスムーズな対話が可能になります。
相手の意見を伺う “What do you think ~” 以外の表現
相手の意見や考えを尋ねる際、「What do you think ~」 以外にも多くの表現があります。これらの表現を使い分けることで、会話にバリエーションを持たせることができますし、状況に応じた適切な質問ができます。以下にいくつかの表現を紹介します。
この表現は、相手に考えや意見を共有してもらう際に使われます。丁寧な依頼の形を取っているため、ビジネスシーンでよく使われます。
“Could you share your thoughts on the project proposal?”
プロジェクト提案についての考えを共有していただけますか?
“Could you share your thoughts on this issue?”
この問題についての考えを共有していただけますか?
この表現は、相手に具体的な考えを提供してもらうための、非常に丁寧でプロフェッショナルなアプローチです。
「thoughts」は「考え」や「意見」を意味し、複数形で使うことで多様な視点や複数の考えを求めるニュアンスが含まれます。ネイティブがとても良く使う表現の1つなので覚えておきましょう。
“What are your thoughts on the recent changes in the company?”
会社の最近の変化についてどう思いますか?
“How do you feel about ~?”
この表現は、相手の感情や感覚を尋ねる際に使われます。ビジネスシーンだけでなく、日常会話でも頻繁に使われます。
“How do you feel about the new policy?”
新しい方針についてどう感じますか?
“How do you feel about the recent changes in the company?”
会社の最近の変化についてどう感じますか?
この表現は、単に意見だけでなく、感情や感覚を尋ねるため、相手がその方針に対して持っている感情を深く理解することができます。
「How do you feel about ~」は、「What do you think about ~」に比べてカジュアルな印象を与えることが多いですが、ビジネスで使っても問題ありません。
“What’s your opinion on ~?”
このフレーズは、正式な場面での意見を求める際に適しています。会議やプレゼンテーションなど、ビジネスの正式な場で使われることが多いです。
“What’s your opinion on the new marketing strategy?”
新しいマーケティング戦略についてのご意見はどうですか?
“What’s your opinion on our latest proposal?”
私たちの最新の提案についてのご意見はどうですか?
この表現は、相手の具体的な意見を求めるため、詳細なフィードバックを得るのに適しています。
「What’s your opinion on ~?」という表現は「What do you think ~?」よりもフォーマルで正式なビジネス場面で使われることが多いです。以下にそれぞれの表現の特徴を説明します。
どちらも相手の意見を求める際に使われますが、ビジネスの正式な場面では「What’s your opinion on ~?」を使うことで、よりプロフェッショナルな印象を与えることができます。
“What’s your take on ~?”
このフレーズは、カジュアルな場面で使われることが多いですが、ビジネスシーンでも使うことができます。相手の意見や見解を尋ねる際に使います。
“What’s your take on the recent market trends?”
最近の市場動向についてのあなたの見解はどうですか?
“What’s your take on the new software update?”
新しいソフトウェアのアップデートについてのあなたの見解はどうですか?
この表現は、カジュアルかつフレンドリーな雰囲気で相手の意見を求める際に非常に効果的です。
「What’s your take on ~?」という表現の「take on」は、「~に対する意見」や「~に対する見解」を意味します。
「take」という単語自体は「取る」や「受け取る」という意味がありますが、「take on」はそのトピックに対する個人的な解釈や評価を求めるニュアンスを持ちます。
相手の意見や考えを尋ねる際には、状況や相手に応じて適切な表現を使い分けることが重要です。「What do you think ~」 以外にも多くの表現がありますので、それらを使いこなすことで、より自然で効果的なコミュニケーションが可能になります。これらの表現を活用して、さまざまな場面で相手の意見を上手に引き出しましょう。
英語表現の学習方法
ビジネスシーンで使える英語表現を効果的に学習するためには、実際の使用例を通じて覚えることが重要です。以下では、英語表現を身につけるための具体的な学習方法を紹介します。
実際のビジネスシーンでの使用
英語表現は、実際のビジネスシーンで使うことでより効果的に学ぶことができます。業務で英語を使う機会がある方は、日常の業務や会議、メールのやり取りで積極的に新しい表現を使ってみましょう。実際に使うことで、表現が自然と身につき、記憶に定着します。
新しい表現を学んだら、定期的に復習することが大切です。また、先輩や同僚に自分の使い方が正しいか確認してもらい、フィードバックを受けることで、自分の弱点を把握し、改善点を見つけることができます。
日常業務の中で分からない表現がでてくる:
会議やメールなどで自分が知らなかった英語表現が出てきた場合、その時もしくは会議が終わった後など、すぐに先輩に聞いてみましょう。
ノートにまとめる:
新しい表現やフレーズを自分でも調べてOneNoteなどにまとめます。定期的に見返しましょう。
会議やメール:
新しく学んだ表現を会議やメールで積極的に使ってみます。1つの表現でも良いので、最初から使う英語表現を決めて実際に使ってみましょう。
(例)「Could you share your thoughts on this report?」などを使ってフィードバックを求める。
フィードバックを受ける:
英語に詳しい同僚や先輩に自分の英語をチェックしてもらい、アドバイスを受けましょう。
1つでよいので新しい表現を会議の場やメールで使っていくことがとても大事です。1つ1つ英語表現を自分のものにしていくことで、半年後、1年後には大きな差がついていきます。
オンライン英会話の活用
業務で英語を学ぶ機会が少ない方、また効率よく英語表現を学習したい方は、オンライン英会話を活用することで、実際のネイティブスピーカーと会話しながら英語表現を学ぶことができます。1対1のレッスンで、自分のペースに合わせて学習できるため、効率的にスキルを伸ばせます。
圧倒的な低コスト:
1レッスンあたり225円という圧倒的な低コストを実現しています。
マンツーマンレッスン:
1対1のレッスンなので、自分のペースでレッスンを進めることができます。また、恥ずかしがることなく発音の練習ができます。
多様な教材:
自分のレベルに合わせた個別指導で効率よく学習でき、ビジネスシーンに特化した教材を使って実践的な表現を学べます。
フレキシブルなスケジュール:
24時間365日レッスンを受けられるため、忙しいビジネスパーソンでも無理なく続けられます。
英語表現の学習は、実際の使用と定期的な復習が重要です。特にオンライン英会話を活用することで、ネイティブスピーカーとの対話を通じて実践的なスキルを身につけることができます。
私は業務で英語表現を1つ1つ学習しながら、オンライン英会話も活用しながら英語力を伸ばしました。オンライン英会話は気軽に誰でも始められる現代の私達の味方です。
ビジネスシーンで使えるフレーズを積極的に使い、フィードバックを受けながら学習を進めましょう。これにより、自然な英語表現が身につき、自信を持って英語を使いこなすことができるようになります。
まとめ:適切な英語表現を使いこなそう
この記事では、「How do you think ~?」と「What do you think ~?」の違いや、相手の意見を尋ねる際に適切な表現について詳しく解説しました。以下に重要なポイントと例文を簡潔にまとめます。
「How do you think ~?」は使わない理由:
「How」は考え方のプロセスもしくは考える能力を聞いているような表現であり不自然です。
「What do you think ~?」を使うべき理由:
「What」は相手の意見や考えを直接尋ねるため、自然で適切な表現になります。
私達が「How do you think~?」使う機会はないと思ってよいです。ただ、「どうですか?」と聞きたいときについ「How do you think~?」と言ってしまいます。「What do you think~?」と口に出して練習しましょう。
ここでは、この記事で紹介した重要な表現とその具体的な例文をリストアップします。これらの例文を参考にして、さまざまなシーンで自然に使えるように練習してください。
表現 | 例文 |
---|---|
What do you think ~? | What do you think about the new marketing strategy? (新しいマーケティング戦略についてどう思いますか?) |
How do you feel about ~? | How do you feel about the new policy? (新しい方針についてどう感じますか?) |
What’s your opinion on ~? | What’s your opinion on the new marketing strategy? (新しいマーケティング戦略についてのご意見はどうですか?) |
Could you share your thoughts on ~? | Could you share your thoughts on the project proposal? (プロジェクト提案についての考えを共有していただけますか?) |
What’s your take on ~? | What’s your take on the recent market trends? (最近の市場動向についてのあなたの見解はどうですか?) |
このような日本人が間違えやすい英語表現を学ぶためには、英語を聞く、話す機会を増やすことが一番です。業務で積極的に新しい英語表現を使いながら自分のものにしていきましょう。そのためにはオンライン英会話の活用することがおすすめです。
オンライン英会話は数多く存在しますが、私は教材が豊富で世界中の講師のレッスンが受けられるDMM英会話がおすすめです。
「How do you think ~?」の代わりに「What do you think ~?」を使うことで、より自然で明確なコミュニケーションが可能になります。また、他の表現も使い分けることで、会話にバリエーションを持たせ、より効果的な意見交換ができます。この記事で紹介した表現を実践で使いこなし、ビジネスシーンや日常生活での英語力を向上させましょう。