みなさんご存知のように、英語でのコミュニケーションは、多くのビジネスマンにとって必要不可欠なスキルの一つです。とはいえ、一方で「聞けば理解できるけど、使うことができていない。」というフレーズも多いのではないでしょうか。例えば、会議などで”確認します”と伝えるだけの表現であっても、いつも“check”だけを使っている方も多く見かけます。
この記事で学習することにより、”確認します”というボキャブラリーが増え、場面に応じた使い分けができるようになります。ビジネス上の会話で必ず使う”確認します”という表現をこの機会に習得しましょう。
目次
英語で話すときにボキャブラリーの少なさに困る
実際に英語を話すとき、用意したフレーズや状況に応じた限られた語彙しか使えないことで、自分の思っていることを上手く伝えられない経験はありませんか?
特に技術的な議論や詳細な確認をするときに、適切な語彙がすぐに出てこないと感じることも多いでしょう。ここで3つ具体的な例を挙げてみます。
状況に応じて「確認します」を表現する方法を使い分けることで、より明確かつ効果的なコミュニケーションが可能になります。
コミュニケーションの誤解を防ぐシーン
会議で課題について話し合う際、同僚が提案したアイデアを理解できなかった場合、単に
I don’t understand.
理解できません
と言うだけでは、何が理解できないのか伝わりません。より具体的に伝えるためには、
Could you clarify(クラリファィ) your idea about the problem?
問題についてのあなたのアイデアを明確にしていただけますか?
と、具体的に自分が理解できなかった点を尋ねることが有効です。
Clarify(クラリファイ) は、「(何かを)明確にする」「はっきりさせる」という意味で使われる動詞です。
相手の意見やアイデア、状況が曖昧だったり不明確な時に、具体的な説明を求める際に使います。
重要なメールを確認するシーン
ビジネスメールを送信する前に、間違いがないかチームメイトに確認してもらいたい時、単に
Check this, please.
これをチェックしてください
と言うだけでは、どの部分を確認してほしいのかが不明確です。具体的に伝えるためには、
Could you review the financial figures in this email before I send it?
送信する前に、このメールの財務の数字を見直してもらえますか?
と具体的に依頼するとよいでしょう。
Review(レビュー) は、「見直す」「再確認する」「精査する」といった意味を持つ動詞です。
特に何かを送信したり公開したりする前に、ミスや不備がないか確認する際に使われます。ビジネスの場では、提案書やメール、報告書の内容を他の人に確認してもらうために頻繁に使用されます。
新しいタスクについて確認するシーン
ボスから新しいタスクを任されたとき、タスクの詳細を理解するために
Is this what I should do?
これが私がすべきことですか?
と確認するだけでは、タスクの全体像を把握するのは難しいかもしれません。より詳細な情報を得るためには、
Could you confirm the details of the task?
タスクの詳細を確認していただけますか?
と尋ねることが有効です。
Confirm(コンファーム) は、「確認する」「確かめる」という意味を持つ動詞です。特に情報が正しいかどうか、事実であるかを再度確かめる際に使います。
ビジネスシーンでは、予定、詳細、データなどが正確であるか確認するために頻繁に使われます。
覚えておいてほしい”確認します!の表現方法
では、会議などで「確認します!」と伝えるための表現を見ていきましょう。以下の表現を理解し、使い分けることで、より明確かつ効果的なコミュニケーションが可能になります。
① check
「check」は、情報を確認する最も一般的な表現です。日本語の「確認します」に最も近い感覚で使うことができます。また、「double-check」は情報を再度、念入りに確認するという意味で使われます。
“I will check the code.”
コードを確認します。
“Let’s double-check the specifications before we proceed.”
進行する前に、仕様を再確認しましょう。
注意すべき点としては、”check”が「確認」だけでなく、「調査」「検討」などの意味も含むため、文脈によっては使い方に違和感を感じることがあります。
double-check(ダブルチェック)は和製英語だと思っている方も多いですがネイティブにも問題なく伝わります。
② confirm
「confirm」は、事実や情報が正しいか確認するときに使います。日本語で「確認する」というときにも使えますが、特に「確かめる」「確定する」というニュアンスが強いです。
“I need to confirm the meeting schedule.”
ミーティングのスケジュールを確認する必要があります。
“Can you confirm the software version?”
ソフトウェアのバージョンを確認できますか?
「confirm」は事実を確定するような意味合いが強いので、不確かな情報を確認する際には適していません。
ビジネスの場では、「confirm」が一番良く使われる表現です。
③ clarify
「clarify」は、あいまいな点や不明確な点を明らかにする、つまり「はっきりさせる」という意味です。
“I will clarify the requirements with the client.”
クライアントと要件をはっきりさせます。
“Could you clarify your question?”
質問を明確にしていただけますか?
注意すべき点としては、”clarify”は相手から得た情報が不明確または誤解を招く可能性がある場合に使われます。既に明確な情報を再度「確認」する場合には適切ではありません。
clarification(明確化) という形で使うことも多いです。
例えば、
“Thank you for your clarification”
(あなたの説明(明確化)に感謝します)
といった具合に、あいまいだった事柄について誰かが説明をしてくれ、それにより自分が理解できたときにこの表現を使うことができます。
④ review
「review」は、物事を詳細に検討したり再評価したりするときに使います。
“We need to review the project plan.”
プロジェクト計画を見直す必要があります。
“Let’s review the document together.”
一緒にドキュメントを見直しましょう。
ただし、”review”は「見直す」という意味が強いので、新たな情報を「確認」する際には不適切です。
“Review“と”Revise“は似たような意味を持つことがありますが、それぞれがもつニュアンスや用途には重要な違いがあります。
- “Review“は見直す、再確認する、評価するなどの意味で使われます。何か(文書、計画、製品など)を検討し、評価する行為を指すことが多いです。たとえば、レポートを「review」するとき、それは内容を読んで理解し、その全体的な質を評価するということを意味します。
- “Revise“は修正する、改訂する、改善するという意味で使われます。何か(文書、計画、製品など)に変更を加える行為を指します。たとえば、レポートを「revise」するとき、それは内容に具体的な変更や修正を加えるということを意味します。
したがって、”review“と”revise“の主な違いは、「何かを検討・評価する」(review)か、「何かに変更を加える」(revise)かという点にあります。どちらを使用するかは、行いたい行為がどちらに該当するかによります。
⑤ verify
「verify」は、事実や真実を証明または確認するために使用されます。
“We need to verify the data before the presentation.”
プレゼンテーションの前にデータを確認する必要があります。
“Could you verify the accuracy of this report?”
このレポートの正確性を確認してもらえますか?
“verify”は事実や真実を証明することに重きを置くため、「ただ確認する」よりも深いレベルでの確認を求めるときに使います。
製品開発に携わる方に馴染のある「設計検証」は、英語で “Design verification” と言います。
確認します、を使った会話例文
以下に、「確認します」を使った実際の会話例を示します。ビジネスシーンと空港での会話の二つのシチュエーションを考えてみましょう。
① ビジネスシーン
ここでは、ビジネスシチュエーションの会話例文を3つ紹介します。
これらの例は、ビジネスシーンでよく遭遇する状況を反映しています。それぞれの「確認します」を表す動詞(confirm, check, double-check, clarify, review)が、具体的な文脈でどのように使われるかを理解することが重要です。
プロジェクトの状況確認
(Aさん)
We need to update the client on our project progress. Could you confirm the current status?
クライアントにプロジェクトの進捗状況を更新する必要があります。現在の状況を確認していただけますか?
(Bさん)
Sure, I’ll check all the details and update you.
もちろんです、全ての詳細を確認して、更新情報をお伝えします。
“confirm” と “check” は、会話の文脈や、それぞれの単語のニュアンスによって使い分けられています。
(Aさん)の”confirm”は、「確認して確かめる」という意味合いです。(Aさん)はプロジェクトの現在の状況について正確な情報を求めています。そのため、「確認する」に相当する”confirm”を使用しています。
一方、(Bさん)の”check”は、「見て確認する」という意味合いです。(Bさん)は、(Aさん)から要求された情報を提供するために、まず全ての詳細を見て確認する必要があります。そのため、「見て確認する」に相当する”check”を使用しています。
(Bさん)が”confirm”を使って回答することも可能です。ただし、その場合、Bがすでに全ての詳細を知っている、またはそれらを確認することが容易であるというニュアンスになります。
会議の日時確認
(Aさん)
The next meeting is scheduled for Wednesday at 3pm, correct?
次の会議は水曜日の午後3時に予定されていますよね?
(Bさん)
Yes, that’s right. I’ll double-check the meeting invitation and make sure everyone knows.
はい、その通りです。会議の招待状を再確認し、全員が理解していることを確認します。
“double-check“は動詞として使用されます。この単語は、「確認のために再度調べる」または「間違いがないか確認する」を意味します。
新しいソフトウェアの使い方
(Aさん)
I’m not sure how to use this new software. Could you clarify the steps?
この新しいソフトウェアの使い方がわかりません。手順を明確にしていただけますか?
(Bさん)
Of course, let me review the instructions with you.
もちろんです、指示を一緒に見直しましょう。
使い分けがあることを知ることは大事です。但し、考えすぎないようにしましょう。使う単語を間違えても相手は理解してくれます。
② 空港での会話
これらの例は、空港での一般的な状況を反映しています。
それぞれの「確認します」を表す動詞(confirm, check, clarify)が、具体的な文脈でどのように使われるかを理解することが重要です。注意するべき点としては、相手が自分の意図を理解しやすいよう、適切な語彙を選ぶことが重要です。
フライトの確認
(あなた)
I’d like to confirm my flight to Tokyo. It’s Flight JL123, correct?
東京へのフライトを確認したいです。JL123便ですよね?
(空港職員)
Yes, that’s correct. Your flight JL123 departs at 6pm.
はい、その通りです。あなたのフライトJL123便は午後6時に出発します。
「I’d like to confirm」は空港での様々なシチュエーションに適用できるフレーズです。
I’d like to confirm my seat number. It’s 17B, correct?
私の座席番号を確認したいのですが、17Bで間違いないですよね?
I’d like to confirm the gate number for my flight.
私のフライトのゲート番号を確認したいです。
I’d like to confirm the boarding time for my flight.
私のフライトの搭乗時間を確認したいです。
これらのフレーズは、あなたの旅行がスムーズに進むために非常に有用です。特に空港は情報が多く、混乱しやすい場所なので、何か不明な点がある場合は、確認をためらわずに聞いてみてください。
手荷物の重量確認
(あなた)
Could you please check the weight of my luggage? I want to make sure it’s not overweight.
私の荷物の重さを確認していただけますか?重量オーバーではないことを確認したいです。
(空港職員)
Of course, I’ll put your luggage on the scale now.
もちろんです、今すぐあなたの荷物をスケールに乗せて確認します。
航空会社によりますが、エコノミークラスで預けられる荷物の最大重量は23kgであることが多いです。荷物の詰め込み過ぎには注意しましょう。
ボーディングパスの確認
(あなた)
I need to clarify something. Does this boarding pass show my seat number?
確認したいことがあります。このボーディングパスに私の座席番号は記載されていますか?
(空港職員)
Yes, your seat number is shown here. It’s 12A.
はい、あなたの座席番号はここに表示されています。それは12Aです。
上記のように「I need to clarify something.」と言ってから、知りたいことを述べるのは、相手にも聞くための準備期間を与えることができるよい表現方法です。
ビジネスで使える英語表現のおすすめ学習法
これらの表現を自然に使えるようになるためには、日常生活で積極的に使うことが重要です。また、英会話アプリを活用したり、シャドーイングを行ったり、ロールプレイをしたりすることで、自然な英語の表現を身につけることができます。
YouTubeで学習する
YouTubeは実際の会話のシーンを視覚的に学ぶことができる優れたツールです。実際のビジネスシーンや旅行シーンを再現した動画を探してみてください。例えば、「英語 ビジネス会話」と検索すると、会議やプレゼンテーションの場面で「確認する」をどのように使うかを学べます。これは、実際の状況での言葉の使い方を理解するのに役立ちます。
【これだけで大丈夫!】英語で自分の認識を確認するための4つの方法
こちらはオンライン英会話のBizmatesの英語講師のYouTube動画です。ビジネスに特化した場面で使う表現を学ぶことができます。
実践で使える表現を楽しく学べるおすすめチャンネルです。例えば、よく間違えやすい”13”と”30”の確認の仕方なども教えてくれます。
【確認する】は check? confirm?【もう迷わない!】Word Choiceレッスン③
こちらは、様々な通信教育を提供している「Z会」の英語講義動画です。
豊富な例文を使って丁寧に説明してくれます。とてもゆっくり丁寧に説明してくれているので初心者にもわかりやすく教えてくれます。
実践で学習する
業務で英語にふれる機会がある方であれば、実践で学習することもおすすめです。特に、自分よりも英語力に優れる方の英語のメールや資料はぜひ目を通してください。今回の「確認する」という表現に限らず、自分では作成できない表現を使っていることに気づくと思います。
新しい表現を学んだら、それを日常の生活や仕事の中でどんどん使ってみましょう。例えば、あなたがエンジニアであれば、次のプロジェクトミーティングで新しい表現を使ってみることができます。「I will confirm the specifications」や「Let me clarify the deadline」などのフレーズを使ってみてください。使うことで、自然と表現が身につきます。
業務の中で学ぶことで、使っている場面も一緒に理解できます。英語上級者の真似をすることで効率よく成長できるでしょう。
オンライン英会話で学習する
オンライン英会話レッスンも非常に有効です。レッスン中に先生に「確認する」という表現を学びたいと伝え、それに関連するフレーズや会話を行うように指導を求めることができます。これにより、即座にフィードバックを受けることができ、発音や文法の誤りを修正する機会も得られます。
特に、今回のような「確認する」という表現は、ビジネス上で使われることが多いです。そのためビジネスに特化したオンライン英会話スクールのBizmatesがおすすめです。全員がビジネス経験者である講師の方から、実際のビジネスの場面で使える表現を学習しましょう。
これらの学習方法を組み合わせることで、「確認する」という表現を正確に使いこなす能力を身につけることができます。まずは自分のライフスタイルや学習スタイルに合った方法を選び、コンスタントに学習を続けてみてください。
まとめ とにかく会話で使って覚えていこう!
本記事では、「確認します!」という表現を英語でどのように表現するかについて見てきました。「check」「confirm」「clarify」「review」「verify」など、各表現が持つ微妙な違いを理解し、それぞれの場面で適切に使い分けることが大切です。以下に改めて紹介した表現をまとめています。
英語表現 | 意味 | 用途 |
---|---|---|
check | 情報を確認する | 一般的な確認に使用 |
double-check | 情報を再度、念入りに確認する | 絶対に間違えてはならない情報の確認に使用 |
confirm | 事実や情報が正しいか確認する | すでに提供された情報の正確性を確認する際に使用 |
clarify | 不明確な点を明らかにする | 理解が曖昧な場合や誤解を解くために使用 |
review | 物事を詳細に検討または再評価する | 既存の情報や計画を見直す際に使用 |
verify | 事実や真実を証明または確認する | 証明や検証が必要な場合に使用 |
英語のコミュニケーションにおけるこのスキルを磨くことで、ビジネスシーンでも自信を持って活躍できるようになることでしょう。これらの表現を自然に使えるようになるためには、日常生活で積極的に使うことが重要です。これからも続けて学び、練習を積み重ねていきましょう。最後までご覧いただきありがとうございました。