海外のお客様や海外支店との打ち合わせで英語が聞き取れないことあると思います。そのような時、毎回「Sorry, just a moment.(ごめんちょっとまって)」、「Could you say that again, please?(もう一度言ってくれますか?)」と言えていますか?
英語が得意でない私たちにとって、英語に自信がないことをコンプレックスに感じ、「まあ、今のは分からなかったけど、いいか。」「話を止めて聞き返すのは失礼だろう」と考えがちです。しかし、分からない点をきちんと確認することはビジネスにおいて非常に重要です。理解が曖昧なままにしておくことの方が、信頼を失うリスクがあります。
この記事では、会議中に相手が言っていることを確認したいときに使用できる英語表現をいくつか紹介します。
目次
なかなか分からないとは言えない
英語での会議において、「今、何と言ったのか分からなかった」という瞬間は必ずといってよいほど出てきます。私たちはネイティブスピーカーではないので、それは当然です。では、そのような時にはどう対処すべきでしょうか?
そのような場面では、その場で理解できなかった点を必ず伝えましょう。分からなかった内容をしっかりと理解してから会話を続けることが重要です。日本の文化的には、会話を途中で中断することは避けがちですが、その場で確認することには多くのメリットがあります。例えば、
● 自分の英語力を理解してもらえる
● こちらが積極的に理解しようとしていることが相手に伝わる
● 相手に言い直してもらう文章が短くてすむ
など、さまざまな利点が挙げられます。相手にとっても、このような確認は多くのメリットをもたらします。特にビジネスの文脈で言えば、会社の利益に直結する可能性があるため、「勘違い」は絶対に避けなければなりません。わからないことがあれば、その場で確認をするように心がけましょう。
このマインドセットがまず最初に大切です。
英語での会議では、分からない英単語、英語表現が必ずあると思います。一字一句漏らさずに聞き取る必要はありませんが、文脈を理解するためのキーフレーズを逃さないことが重要です。
英語が苦手な初心者にありがちなこととして、全ての単語を聞き取ろうとして1つでも分からない単語があるとそこで思考が止まってしまう人を時々見かけます。英語をききとるコツは”文章のおおよその意味を読み取ろう”とすることです。会話の全体を掴むようにしましょう。
まずはちょっと待って
それでは早速どのような表現を使ったらよいか紹介していきます。まずは相手の会話を止める表現です。それの表現の例として下記のようなものが挙げられます。
● Excuse me?
意味: 「すみません、何とおっしゃいましたか?」
注意点: 比較的フォーマルで丁寧な表現。ビジネスの場でも適用可能。
● Pardon?
意味: 「すみません、何と言いましたか?」
注意点: 非常に丁寧な表現で、特に英国英語ではよく使われます。ビジネスの場でも安心して使用可。
● Hold on.
意味: 「ちょっと待って」または「少しだけ待って」
注意点: カジュアルな表現なので、フォーマルな場では丁寧な言い回しにする方がよい。
● Sorry?
意味: 「すみません、もう一度言っていただけますか?」
注意点: 基本的には丁寧ですが、とても短いので、相手が何を言ったのか聞き直すときに使う。
これらの表現はシンプルで使いやすく、会話をスムーズに進める助けとなるでしょう。何かわからないことがあったら、積極的にこれらの表現を使って確認を取りましょう。それが信頼構築と効率的なコミュニケーションにつながります。
もう一度言ってだけでは不十分
前の章で、分からない表現があった時にまずは「会話を止める」という表現を学習しました。それでは次に、会話を止めた後に簡単に使える英語表現を紹介します。
よく使われる1つの表現として、“Could you say that again?”(もう一度言ってくれますか?)といった便利なフレーズがあります。ただそれだけでは不十分です。
ここで重要なのは、ただ繰り返してもらうだけではなく、「どのように」繰り返してもらいたいかを具体的に伝えることです。以下に、そのような状況で使えるシンプルな英語表現を紹介します。
Could you please speak more slowly?
もう少しゆっくり話してもらえますか?
速すぎるスピーチに対処するための非常に有用な表現です。これは、特に英語が苦手な方や、エンジニア初心者にとって有用なフレーズでしょう。
Could you rephrase that, please?
別の言い回しで説明してもらえますか?
相手が使った表現や単語が難しく、同じ言い回しで繰り返されても理解できなさそうなときに使います。
Can you explain it in simpler terms?
もっと簡単な言葉で説明してもらえますか?
相手がテクニカルな単語や業界用語を使った場合、このようにお願いすることで、より理解しやすい言葉で説明してもらうことができます。
Could you give me an example?
例を出して説明してもらえますか?
抽象的な概念や新しいアイデアについて、具体的な例を聞きたいときに使います。
相手が言っている単語がどうしても分からない時には、単語のスペルを書いてもらうことも有効です。
Could you spell that for me, please?
その単語を綴ってもらえますか?
これらのような具体的な要求をすることで、会話の質が向上し、相手とのコミュニケーションがスムーズになります。ビジネスでの信頼や理解も深まりますので、ぜひ活用してください。
これらのフレーズは初心者でも簡単に使用できるように設計されています。何を知りたいのか、どのような情報が必要なのかを明確にし、効果的なコミュニケーションを心掛けましょう。特に「もう少しゆっくり話してもらえますか?」というフレーズは、言語の壁が理解を妨げる場合に非常に有用な表現です。
おすすめ学習方法
前の章では、分からないことがあった際に使える英語表現をいくつか紹介しました。ただし、「英語表現は理解できても、実際には言い出せない」と感じる方も多いでしょう。
その気持ちは十分に理解できます。特に強い意志がない限り、いきなり会議で初めて使う英語表現を出すのは確かに大変です。ですが、ここで紹介した英語表現を事前に練習することで、本番でも自然と「Sorry, could you please speak more slowly?(もう少しゆっくり話してもらえますか?)」などと言えるようになります。 ただ、その英語表現を使えるようにならない限り、現状を改善するのは難しいとも言えます。
オンライン英会話で学ぶ
私たち日本人が英語学習において特に弱い点は、スピーキング力、つまり言葉を出力する能力です。これは学生時代の教育でもあまり重視されていなかったため、多くの人が不足しています。
このスピーキング力を向上させるには、言うまでもなく話す機会を増やすことが必要です。多くの方がスピーキングの練習に時間をかけていないので、意識して練習すれば確実に上達します。オンライン英会話を始めることで、英語に対する苦手意識が減少し、英語が苦手な状態から脱却できます。このチャンスをぜひ活用してください。
オンライン英会話は多くのスクールで提供されていますが、毎日25分のマンツーマンレッスンが7,000円代で受講できるスクールも多く、コストパフォーマンスは非常に良いです。
英語アプリで学習する
「オンライン英会話はハードルが高い」と感じている方には、英語学習アプリもおすすめできます。オンライン英会話のサブ教材としても、相乗効果が期待できます。
多くのアプリでは「読み上げ問題」が用意されており、スピーキングの練習ができます。スマートフォンに向かって話すだけなので、恥ずかしさを感じることなく、アウトプットの機会を増やしてスピーキング力を向上させることができます。
「ステディサプリ」など月額3,000円代から始められるアプリもあり、手軽に始められる点も魅力的です。
まとめ 堂々と分からないことを確認しよう
英語の会話やビジネスミーティングでは、相手の言葉を100%理解するのは難しいことです。ただ、分からないと感じたときにその場で確認することが非常に重要です。確認することで、自分自身がより理解しようと努力しているという意志が相手にも伝わります。
会議で使える表現を再掲
1.まずは相手の会話をストップ
- Excuse me?
(すみません、何とおっしゃいましたか?) - Pardon?
(すみません、何と言いましたか?) - Hold on.
(ちょっと待って) - Sorry?
(すみません、もう一度言っていただけますか?)
2.お願いする
- Could you please speak more slowly?
(もう少しゆっくり話してもらえますか?) - Could you rephrase that, please?
(別の言い回しで説明してもらえますか?) - Can you explain it in simpler terms?
(もっと簡単な言葉で説明してもらえますか?) - Could you give me an example?
(例を出して説明してもらえますか?)
相手が説明し直してくれたら、心を込めてお礼を言いましょう。Thank you so much.でもOKですが、下記のような表現も紹介しておきます。
Thank you for clarifying.
説明してくれてありがとう。
I appreciate the clarification.
説明してくれて感謝します。
おすすめ学習方法
日本人が特に苦手とするのは英語のスピーキングです。このスキルを向上させるには、オンライン英会話のような実践的な練習が非常に有効です。毎日少しずつでも続けることで、確実にスピーキング力は上達します。オンライン英会話は手頃な価格で始められるので、ぜひこの機会にチャレンジしてみてください。
また、英語学習アプリも併用することで、更なる効果が期待できます。多くのアプリにはスピーキング練習も含まれており、会話力を高めるための良い補完教材となります。
英語が苦手なエンジニア、海外出張に1人で行けるようになるエンジニアの皆さん、この記事で紹介した方法と表現を活用することで、英語初心者から一歩踏み出しましょう。
継続的な学習と実践で、確実に英語力は向上していきます。ぜひ行動を起こし、新たなステップを踏み出してください。応援しています!