海外出向や赴任が決まると、多くの方が期待とともに「現地でスムーズにコミュニケーションが取れるだろうか?」という不安を抱くことでしょう。仕事だけでなく、日常生活においても英語は欠かせません。しかし、忙しい日々の中でどのように英語を学べば良いのか悩む方も多いはずです。
この記事では、限られた時間を有効に使いながら効率よく英語力を伸ばす方法を紹介していきます。リスニング練習や日常会話のフレーズ学習、そしてビジネスシーンで役立つスキルまで、今すぐ取り組める具体的な方法をお伝えします。
目次
まずは英語に慣れる!楽しくリスニングからスタート
海外赴任や出向では、英語のリスニング力が非常に重要です。現地での会話やビジネスシーンにおいて、相手の言葉を理解できなければ、コミュニケーションが成り立ちません。特に、ネイティブスピーカーのスピードやアクセントに慣れるためには、日常的に耳を鍛えることが必要です。
英語を話す場面で、自分の言いたいことを伝える力(スピーキング)はもちろん大事ですが、それ以上に「相手の話を聞き取る力」が求められます。特に海外での生活やビジネスシーンでは、相手の発言を正確に理解し、適切な反応を返すことが大切です。リスニング力を高めることで、英語を使う場面でも安心感が生まれ、自信を持って会話に臨めるようになります。
YouTubeで自分の興味のある動画をみつけよう
具体的な学習法としては、ポッドキャストやYouTubeでの学習をおすすめします。通勤や移動のスキマ時間を活用して、英語の音声コンテンツを聞く習慣をつけましょう。以下のようなポッドキャストやYouTubeチャンネルがおすすめです。
以下に私も活用している楽しみながら学習できるYouTubeチャンネルを3つ紹介します。自分の興味のあるチャンネルや話題を見てみてください。
Hapa英会話
Hapa英会話は、アメリカ出身のバイリンガル講師、Junさんが運営するチャンネルです。日本語と英語を組み合わせて、アメリカ生活で実際に使われる英語フレーズや表現をわかりやすく解説しています。特に、文化的な違いや日本人が間違えやすい点に焦点を当てたレッスンが特徴です。また、初心者向けから上級者向けまで幅広いレベルに対応しており、実用的な英会話力を伸ばしたい人に最適です。加えて、アメリカ生活や文化に触れられるコンテンツも多く、単なる英語学習以上の体験を提供しています。
Kevin’s English Room / 英語の部屋
Kevin’s English Roomは、フランス育ちの英語ネイティブであるケビンと、その友人たちが運営するチャンネルです。日本語を混ぜながら、英会話のポイントや発音、文化的な違いについて楽しく解説します。彼らのトーク形式で行われる動画は、英語学習のハードルを下げ、初心者でも楽しめる内容です。さらに、英語ネイティブの視点から、日本人のよくある誤解や間違いに焦点を当てる内容が非常に人気です。教育的でありながら、笑いも多いユニークなチャンネルです。
TED Talks
TED Talksは、世界中のさまざまな専門家や思想家が登壇するプレゼンテーション形式のコンテンツです。教育、ビジネス、テクノロジー、健康など幅広いトピックが扱われ、視聴者は英語を学びながら最新の知見やインスピレーションを得ることができます。英語学習者にとっては、様々なスピーキングスタイルやアクセントに触れることができるため、リスニング力の向上にも役立ちます。字幕機能を利用して、英語と日本語を切り替えながら学習することも可能です。
リスニング学習は、短期間で劇的に変化するものではありません。最初は理解できる部分が少なくても、毎日コツコツと続けることが大切です。通勤時間や家事の合間に、毎日10〜15分でもリスニングに時間を割いてみましょう。継続していくうちに、徐々に聞き取れるフレーズが増え、自信を持って会話に臨めるようになります。
英語字幕付き動画の活用
自分の興味のある映画やドラマを英語字幕付きで視聴することは、リスニング力を伸ばすのにとても効果的です。NetflixやAmazon Prime Videoで、英語字幕を表示できる作品を選びましょう。また、YouTubeには英語字幕を表示している英語学習チャンネルも多く、これらを活用することで効率的に学習を進めることができます。
1.コンテキストで理解をサポート
映像と音声からシーンの流れや表情をヒントに内容を推測でき、リスニングの苦手意識を軽減します。特に日常会話が多いドラマや映画では、リアルな英語表現が学べます。
2.語彙力と自然な表現の習得
字幕を見ながら音声を聞くことで、語彙とその使い方を同時に学べます。教科書では学べない自然な表現も身につくため、実践的な英語力が向上します。
3.リスニングと読解力の向上
耳で聞いた音を字幕で確認することで、発音とスペルのつながりが理解しやすくなり、リスニング力と読解力を同時に鍛えられます。
実際のシーンを見ながら英語表現を知ることでどのような場面で使われる表現なのかが自然に分かるようになります。
1.まずは日本語字幕で内容を理解する
最初は日本語字幕を使って、映画やドラマの内容を把握しましょう。ストーリーやシーンの流れを理解することで、次の学習ステップがスムーズになります。
2.英語字幕を使って視聴する
内容がわかったら、次は英語字幕を表示させ、音声と字幕を合わせて確認します。わからない単語が出たら、字幕を頼りに意味を推測し、理解度を高めます。調べることで語彙力アップにもつながります。
3.字幕を外して視聴する
さらに慣れたら、字幕を外して視聴しましょう。既に見た動画だとシーンを覚えているので、音声に集中でき、リスニング力が向上します。
4.リピーティングで発音練習
短いセリフをリピートして発音しましょう。動画を一時停止して声に出すことで、リスニングとスピーキングを同時に鍛え、自然な発音やリズム感を身につけられます。
ステップ2を何度も行うことだけでもリスニングは伸びていくでしょう。自分の好きな映画なので学習している感覚がなく自然と続けられます。
私も「フレンズ」や「プラダを着た悪魔」、「60セカンズ」など好きな映画を繰り返し何度も見返すことでネイティブの発音や英語表現を楽しく学んでいました。
英語字幕付きの動画は、エンターテインメントを楽しみながらリスニング力と語彙力を強化できるため、英語学習に最適です。自分の好きなジャンルの作品を選ぶことで、楽しみながら続けられるのもポイントです。毎日のスキマ時間を活用して、少しずつでも取り組んでみましょう。
リスニングと並行してスピーキングにも時間を割くことがポイント
私たち日本人は、学生時代から文法中心の英語学習をしてきたため、英語の文章を読んだり書いたりする能力には自信を持っている方が多いです。しかし、それに比べて話す力=スピーキング力はまだまだ不足していると感じる方も多いのではないでしょうか。その理由は明確で、スピーキングの練習をする時間が圧倒的に少ないからです。英語は中学レベルの英語でもコミュニケーションが十分に取れる言語ですが、その基本的なフレーズや単語を実際の場面でスムーズに口にするのは容易ではありません。
では、スピーキング力をどのように鍛えれば良いのでしょうか。ここでは、具体的な学習方法を紹介します。
オンライン英会話の活用
現代において、オンライン英会話は英語学習者にとって強力な味方です。例えばDMM英会話のレッスンプランでは、1日225円という低価格で、毎日自分の好きな時間に、好きな講師からレッスンを受けることができます。
1日25分という短い時間でも、毎日話す・聞くという習慣をつけることで、まず英語を口に出して言うことに慣れていきます。これは、特にスピーキング力の向上に直結します。
1.圧倒的な低価格
毎日受講しても1回225円という低価格で毎日レッスンを受講することができる。
2.英語を話すことに慣れる
毎日英語を話すことで、英語で尋ねられたことにも簡単な文章や単語で回答ができるようになってきます。
3.自分の好きな講師を選ぶことができる
継続には自分の好きな講師を選ぶことが大きなポイントです。顔の好みでも、趣味が合うでもどのような理由でも構いません。継続のためにも重要なポイントです。
4.24時間いつでも受講できる
忙しい皆さんのために24時間いつでもレッスンを受けることができます。特に世界中に講師がいるオンライン英会話では時間によらずレッスンを受けられる講師の数も多くいます。
5.毎回好きな教材を選ぶことができる
レッスンごとに多くの教材から自分の好きな題材を選んでレッスンを受けることができます。今日は、日常英会話、明日は空港での英語でのコミュニケーション、その次の日はビジネス英会話など自由に選択可能です。
オンライン英会話はいつでもどこでも学習することができます。日本ではもちろん海外からでも受講できます。海外に赴任してからもそのままオンライン英会話を継続することで、現地にいながら英語力を深めることができます。実際、多くの海外赴任の先輩方は海外に赴任してからも英語学習の必要を感じ、英語学習を続けています。
さらにオンライン英会話の講師の方を選ぶ際に自分が滞在している国の講師を選ぶことでその国の文化など日ころの生活で困っていることにも相談に乗ってもらえます。オンライン英会話は単なる英語学習ツールではなく、海外で暮らす方にとっても強い味方になります。
オンライン英会話スクールは数多くあります。どのスクールがよいかわからない方には、私も継続しているDMM英会話をおすすめします。世界中の好きな講師からレッスンを受けられます。
単語力をつけることも忘れなく
リスニング力にしてもスピーキング力にしても単語を覚えるということも必要です。逆に言えば単語を覚えていれば意思疎通がかなりスムーズになります。単語を覚えるためには様々な方法がありますが、私はTOEICの参考書「金のフレーズ」と「銀のフレーズ」をおすすめします。
「金のフレーズ」は、朝日新聞出版から発行され、累計100万部を超えるベストセラーです。この本の著者、TEX加藤さんは純日本人でありながら、TOEIC公開テストで満点を100回達成したTOEICのエキスパートです。
TOEICは日常会話に加えてビジネスで使用する英語表現も問われるため幅広い単語がカバーされています。
下記が金のフレーズの内容の一部です。使われる英語表現と合わせて英単語を繰り返し学習していきます。
上記の単語が全くわからないという方や、TOEIC L&Rのスコアが500点以下の方であれば、「銀のフレーズ」がおすすめです。銀のフレーズはTOEICスコア300~500点の方向けに作られた参考書です。
こちらの書籍は金のフレーズよりも基礎的な下記のような英単語が紹介されているので、始めて単語を学習するという方にも始めやすい一冊になっています。
「銀のフレーズ」は簡単な単語が掲載されているとは言え、例えば「last」(続く)のように、私達にはあまり馴染みがありませんが、よく使用する単語も紹介されています。
学習した英語表現を業務やオンライン英会話で使ってみよう
この記事では、海外赴任が決まった方に向けたおすすめの英語学習法を紹介しました。赴任先での活躍を目指して英語力を高めることは大切です。ここで紹介した方法を実践すれば、着実に英語力が向上しますので、ぜひ取り入れてみてください。
アウトプットの重要性
英語学習をより効果的に進めるためには、学んだことを積極的にアウトプットすることが重要です。アウトプットの具体的な方法として、業務での活用とオンライン英会話の利用があります。
業務で英語を使う機会がある方は、新しく学んだ英語表現を1つでもよいので、メールや会議などで実際に使ってみてください。使って初めてその表現が自分のものになります。また、業務中にわからない英単語や表現が出てきた場合には、すぐに調べたり、質問する習慣をつけましょう。
これらの小さな積み重ねが、英語力を向上させ、表現の幅を広げます。また、積極的に学んでいる姿勢は周囲にも伝わり、信頼を得ることにもつながります。
オンライン英会話の活用
さらに、オンライン英会話を利用することでアウトプットの機会を増やせます。学んだ英語表現をオンラインレッスンで積極的に使うことで、実際に使えるスキルとして定着します。わからないことがあれば講師に質問することで、より深く理解することもできます。オンライン英会話をうまく活用すれば、学習効率を一段と高めることができます。
オンライン英会話は英語表現だけでなく、現地の文化や情報に触れる良い機会でもあります。赴任後も頼れる存在として活用できるため、現地での生活の準備にもなります。ぜひ、オンライン英会話を利用して英語力を高めてください。
皆さんの海外赴任が成功するよう、1日でも早く英語学習を始めて英語力を鍛えていきましょう。応援しています!