皆さん、ビジネス英語を学習する上で困った経験はありませんか?英語の文法書や教材を読んで理解するのはそう難しくないかもしれませんが、自分で一から文章を作り始めるとなるとなかなか難易度が上がるものです。そこで今回は、初心者が使うべきだが気付きにくい重要なフレーズ「would like」の使い方を解説します。
簡単そうで使いこなせない。使いこなせればとても使えるwould likeの表現をぜひこの機会にマスターしてください。
目次
最低限覚えておいてほしい would like の使い方
英語初心者が英語の文書を作成する際に最も困るのは、直訳に頼りすぎてしまうことでしょう。日本語を英語に直訳すると、意味が通じないだけでなく、時には誤解を招くこともあります。
また、ビジネスシーンでの会話やメールでは特に自然な表現を心がけなければなりません。一例として、「~したい」は「We want to ~」と直訳してしまうと、少々強引な印象を与えてしまうことがあります。そのような場合には、We would like to ~を使いましょう。
ここでは、「would like」の使い方を4つ紹介します。具体的な使用方法と例文を通して理解を深めていきましょう。
① would like to
“would like to”は「~したい」という意味です。しかし、”want to”と比べるとより丁寧な表現になります。
例文1:
I would like to visit Japan next year.
来年、日本を訪れたいと思います。
例文2:
She would like to buy a new laptop.
彼女は新しいラップトップを買いたいと思っています。
初心者が陥りやすい間違い:
I want to visit Japan.
日本を訪れたい。
この場合、”want to”は直訳に近く、少々乱暴な印象を与える可能性があります。
一般的には”I’d like to“の短縮形がよく使われます。特に口語では、ネイティブスピーカーはこの短縮形を頻繁に使用します。
短縮形の”I’d”は”I would”の省略形で、’dはwouldの最初の文字を表しています。発音する際は、”I’d”は”アイドゥ“と発音します。
② Would you like to
“Would you like to”は「~したいですか?」という意味で、相手に対して提案や誘いを出す際に使います。
例文1:
Would you like to join our team?
私たちのチームに参加したいですか?
例文2:
Would you like to have dinner with me?
私と一緒に夕食をとりたいですか?
初心者が陥りやすい間違い:
Do you want to join our team?
私たちのチームに参加したいの?
“Do you want to~”も間違いではありませんが、ネイティブがプライベートなので使われる表現です。”Would you like to~”の方がより丁寧な表現です。
英語において
“Would you like to have dinner with me?”
(私と一緒に夕食をとりたいですか?)
という表現は、敬意を示す丁寧な表現とされています。直訳すると確かに少々命令形に聞こえるかもしれませんが、英語の文化圏ではこの表現が一般的に用いられ、侮辱的や上から目線とは捉えられません。
③ would like + もの
“would like + もの”は「~がほしい」という意味で、物を求めるときに使います。
例文1:
I would like a cup of coffee.
コーヒーがほしいです。
例文2:
She would like a new dress for her birthday.
彼女は誕生日に新しいドレスがほしいと思っています。
初心者が陥りやすい間違い:
I want a cup of coffee.
コーヒーが欲しい。
家族や友人のように親しい間柄であれば、”want”でも問題ありません。それ以外であれば、”would like”の方が適切な表現です。
この表現は簡単なのですが意外と使えていない人が多いです。私もその一人です。これがスムーズに使えるだけで自然な英会話コミュニケーションに一歩近づきます。
④ would like + 人 + to
“would like + 人 + to”は「~に~してほしい」という意味で、他人に対して何かを依頼する際に使います。
例文1:
I would like you to help me.
私はあなたに手伝ってもらいたいと思います。
例文2:
She would like her friends to come to her party.
彼女は友人たちにパーティーに来てほしいと思っています。
初心者が陥りやすい間違い:
I want you to help me.
私はあなたに手伝ってもらいたい。
これも”want”では直接的すぎる表現になるため、”would like”を使った方が丁寧な表現となります。
日本の英語教育ではあまり教えられていないかもしれませんが、”Would like”の後に”for“という前置詞を使用されることがあります。
例:I would like for you to clean the room.
(私はあなたに部屋を掃除してほしい)
このように、「would like + for + 人 + to」の形は、「~に~してほしい」という意味を表すことができます。
実際の英語使用状況では頻繁に見かける表現です。この表現を使うことで、英語がより自然でネイティブライクになります。そんな表現もあることを知っておきましょう。
would like を使った会話例文
以下に”would like”を使った会話例を2つご紹介します。
“would like”が表現する丁寧さと自然さを理解し、場面に応じて適切に使用することに注目して御覧ください。
① ビジネスシーン
打ち合わせでのやりとりの一場面です。
A: I would like to discuss our project schedule. Is now a good time?
プロジェクトのスケジュールについて話し合いたいのですが、今、よろしいですか?
B: Sure, I’d like that. What do you suggest?
もちろん、それが良いですね。何が提案されますか?
A: I would like us to finish the project by the end of next month. What do you think?
私たちは来月の終わりまでにプロジェクトを終えたいと思います。どう思いますか?
”I would like us to finish the project ~ ” のように、他人だけでなく自分たち自身に対しても“would like to”の形を使うことが可能です。このように使うことで、よりチームの一体感を醸し出すことができます。
② 空港での会話
空港でのチェックインカウンターでの会話です。
A: Would you like to check in your luggage, sir?
お荷物を預けますか?
B: Yes, I would. I’d like to check this bag.
はい、そうです。このバッグを預けたいです。
A: Of course. Would you like a window or aisle seat on your flight?
もちろんです。飛行機の座席は窓側、通路側どちらがよろしいですか?
これらの例から、”would like”が持つ丁寧さと相手を尊重する意図を理解していただけたことと思います。
「check in」は「預ける」や「チェックインする」という意味もあります。そして、特に空港の環境では「荷物を預ける」という意味でよく使われます。このような空港やホテルなどの場所でよく使われるフレーズなので、覚えておくと役立つでしょう。
「would like to」などビジネスでも使える英語表現のおすすめ学習方法
英語学習における「would like」の使い方の習得には、多くの場合、繰り返し練習が必要です。以下に、そのための具体的な方法を提案します。
1. オンライン英会話、アプリの活用
英会話アプリ、例えばDMM英会話やBizmates、スタディサプリなどを活用することはおすすめです。これらのプラットフォームは、自分のペースで学べるだけでなく、毎日の練習を支える様々なリソースを提供しています。特に、”would like”のような日常的に頻繁に使う表現の学習には効果的です。会話の中で自然な形で使用することにより、理解が深まります。
一緒に英語でのロールプレイを行うと、リアルな状況で”would like”を使用する機会が増えます。これは、特にビジネス英語のスキルを上達させるために有用です。ロールプレイにより、自然な文脈での使用方法と適切な応答の仕方を学べます。
例えば、DMM英会話の教材では下記のような空港でのやり取りをロールプレイで学習できます。
私は業務で英語を使うようになる前からDMM英会話を活用して英語力を効率よく伸ばしてきました。自分の好きな講師を選んでいつでもレッスンを受けられるというのが私には嬉しいポイントです。
2. YouTubeで学ぶ
YouTubeは英語を効率よく楽しく学ぶことができる教材が揃っています。ここでは私が好きな動画を2つ紹介します。
サイモンのイキれる英語教室
I would like と I want の違いも含めてわかりやすく楽しく解説してくれています。
StudyInネイティブ英会話
こちらではもう少し広く、ネイティブが持つ「Would」の捉え方について初心者目線で教えてくれます。
自分の好みのYouTuberの動画を探してみるのがおすすめです。私はテンポよく面白さも交えながらネイティブの感覚を教えてくれるチャンネルを選んでいます。
3. 日常生活での積極的な利用
日本語で「~したい」という表現を使う瞬間があれば、その度に英語でどう表現するかを考えてみましょう。
例えば、「コーヒーを1杯頂けますか」と思った時には、「I’d like a cup of coffee」と自分自身に言ってみるのです。これにより、「would like」を自然に使う感覚を身につけることができます。
逆に家族や親しい関係では、コーヒーがほしい場合には、「I want a cup of coffee.」(コーヒー1杯ちょうだい)と頭の中で言ってみましょう。
一見すると単純なフレーズでも、”would like”のような表現は多くの場面で利用され、微妙なニュアンスを理解することが重要です。これらの学習法を実践することで、その理解を深め、英語運用能力全体を向上させることが可能になるでしょう。
まとめ would like はコミュニケーションに必要不可欠な表現
本記事では、「would like」の使い方を詳しく見てきました。この表現は、英語で何かを望む、要望するときに使います。ただし、「want to」よりも丁寧な表現であるため、ビジネスシーンや初対面の人との会話など、様々な状況で適切に使うことができます。
ここで「would like」の主な使い方を再確認しましょう。
表現 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
would like to | ~したい | I would like to discuss our new project. 私たちの新プロジェクトについて話し合いたいです。 |
Would you like to | ~したいですか? | Would you like to join our team meeting? 我々のチームミーティングに参加したいですか? |
would like + もの | ~が欲しい | I would like a copy of the minutes. 議事録のコピーが欲しいです。 |
would like + 人 + to | ~に~してほしい | I would like my team to complete the task by Friday. 私はチームに金曜日までにタスクを完了してほしいです。 |
ビジネスシーンや空港での会話など、リアルなシチュエーションでの使用例を学ぶことで、自然な英語の表現を身につけることができます。
英語に触れる機会が少ない方には、YouTubeやオンライン英会話を活用して英語学習のインプットとアウトプットを継続的に行うことをおすすめします。
「would like」は英語コミュニケーションにおいて必要不可欠な表現であり、私自身も過去に数々の海外出張などでその重要性を実感してきました。みなさんも「would like」を使いこなして、自然な英語表現を身につけ、より広い世界とコミュニケーションを取るためのスキルを磨いてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。