ビジネスシーンでは、海外のお客様や同僚とのコミュニケーションがますます重要になっており、英語で自己紹介をする機会も増えてきました。しかし、英語での自己紹介は、日本語と異なり、文化や表現のニュアンスが大きく異なるため、戸惑うことも少なくありません。
この記事では、英語が苦手なエンジニアでも簡単に使える、シンプルで効果的な自己紹介のポイントと注意点を解説します。さらに、すぐに実践できる便利なフレーズや例文も紹介しているので、急ぎの方はそのままご活用ください。これで、初対面の場面でも自信を持って自己紹介ができるようになります。
目次
英語での自己紹介を学ぶ理由
英語での自己紹介は、ビジネス上のやりとりだけでなく、私生活でも必要になる場合があります。例えば、留学や海外旅行で新しい人と出会う際には、英語での自己紹介が必要です。また、海外のエンジニアとの交流も、英語での自己紹介がスムーズに行われなければ、円滑なコミュニケーションができません。
そのため、英語での自己紹介は、現代において非常に重要なスキルの一つと言えます。
但し、英語での自己紹介に苦手意識を持っている人は多いようです。実際に、2021年に行われた調査によると、英語での自己紹介に苦手意識を持っている人の割合は、全体の約60%にも上るとされています。
(「英語での自己紹介に苦手意識を持つ人は6割以上」Bizmates調べ (2021年8月23日) – Business Wire)
私が勤める会社でもTOEICのスコアが高い新入社員が多いですが、実際に英語で自己紹介できる人はほんの一握りです。簡単な英語でも自己紹介ができるだけで大きなアドバンテージになります。
英語での自己紹介のポイント
英語での自己紹介には、いくつかのポイントがあります。
カッコよく自己紹介する必要はありません。中学生で習う単語で充分です。また、具体例を交えた自己紹介は、相手に興味を持ってもらうことができます。相手が同じ趣味を持っている場合には、共通点を見つけることができます。
簡単な英単語、英語フレーズを使う
英語での自己紹介は、簡単な英単語やフレーズを使うだけで充分効果的な挨拶ができます。
例えば、自分の名前や職業、出身地などを伝えることが一般的です。
Hello, My name is Taro. I am a software engineer at TOYOTA.
こんにちは私の名前は太郎です。トヨタでソフトウェアエンジニアをしています。
のように自己紹介することもできます。
日本人の自己紹介と違うのは、自分の役割や担当を伝えることです。
この例で言うと、「ソフトウェアグループの太郎です。」ではなく、「ソフトウェアエンジニアの太郎です。」と、自分が何をしている人かを説明します。
自分の担当している仕事や個人的に好きなことなどを入れる
日本語の自己紹介とは違い、英語での自己紹介には、自分の担当している仕事や個人的に好きなことなどを入れることで、初めから相手との距離を縮めることができます。
例えば、
I am a web application developer.
私WEBアプリを開発するエンジニアです。
In my free time, I enjoy playing soccer and reading Harry Potter books.
趣味はサッカーをすることとハリー・ポッターの本を読むことです。
といった具体例を交えた自己紹介は、相手に興味を持ってもらうことができます。また、相手が同じ趣味を持っている場合には、共通点を見つけることができます。
スピーチのスピードに注意する
英語での自己紹介においては、話すスピードに注意することが大事です。初心者の場合は、緊張から早口になりがちです。
相手に聞き取りやすいように、ゆっくりと話すことが大切です。
また、発音も重要ですが、発音が多少不明瞭でも、大きな声でゆっくり話せば、相手が汲み取ってくれることが多いです。心に余裕をもってゆっくり話しましょう。
英語での自己紹介で使えるフレーズ&例文
ビジネスや国際交流の場面で、英語での自己紹介は重要です。ここでは、簡単に使えるフレーズと例文を紹介します。自分に合った表現にカスタマイズして、スムーズに自己紹介できるようにしておきましょう。
自己紹介に便利なフレーズ
自分の自己紹介の文を考えるときに使えるフレーズや便利な表現をまとめた表を示します。これらのフレーズを使って、自己紹介の文を自分なりにまとめてみましょう。
フレーズ | 日本語訳 |
---|---|
Hi, my name is [名前]. | こんにちは、私の名前は~です。 |
Nice to meet you. | お会いできてうれしいです。 |
I’m from [出身地]. | 私は~出身です。 |
I’m currently living in [現在の居住地]. | 私は現在、~に住んでいます。 |
I work as [職業] at [会社名]. | 私は~で働いています。 |
My area of expertise is [専門分野]. | 私の専門分野は~です。 |
In my free time, I enjoy [趣味・興味]. | 趣味・興味は~です。 |
My favorite [映画・音楽・食べ物・スポーツ] is [お気に入りのもの]. | 好きな[映画・音楽・食べ物・スポーツ]は~です。 |
I’m interested in [興味のある分野・テーマ]. | 興味のある分野・テーマは~です。 |
I’m passionate about [情熱を持っていること]. | 私は[情熱を持っていること]に熱心です。 |
I’m a team player and enjoy collaborating with others. | 私はチームプレイヤーで、他の人と協力するのが好きです。 |
I have had experience participating in [参加・経験したこと]. | 私は[参加・経験したこと]に参加した経験があります。 |
I’m always eager to learn new things. | 私は常に新しいことを学びたいと思っています。 |
I’m excited to be here and have the opportunity to [チャレンジしたいこと・やりたいこと]. | ここに来て[チャレンジしたいこと・やりたいこと]ができることに興奮しています。 |
I’m happy to be a part of this [グループ・チーム]. | この[グループ・チーム]の一員であることを嬉しく思っています。 |
自己紹介の例文を紹介します
これらのフレーズを使って、自己紹介の文を作成するときは、自分自身のスタイルに合わせてカスタマイズして使ってみましょう。
オレンジ色の部分は自分の状況に合わせて変更してください。
初心者むけ
Nice to meet you, my name is Taro.
はじめまして、私の名前は太郎です。
I am an electrical engineer.
電気エンジニアです。
This is my first time participating in such a project.
このようなプロジェクトに参加するのは初めてです。
My hobbies are traveling and movies.
趣味は旅行と映画です。
I am happy to work with you all.
あなたたちと一緒に仕事ができるのが嬉しいです。
少しだけレベルアップ
Hi, my name is Taro.
こんにちは、私の名前は太郎です。
I’m a software engineer specializing in C# and I work at TOYOTA.
私はC#を専門とするソフトウェアエンジニアで、トヨタで働いています。
I have had experience participating in an electric vehicle project in the past.
私は過去に電気自動車のプロジェクトに参加した経験があります。
In my free time, I enjoy camping and playing soccer.
趣味はキャンプとサッカーです。
I’m happy to have the opportunity to work with all of you and I look forward to learning and collaborating with the team.
皆さんと一緒に働けることが嬉しく、チームで学び、協力できることを楽しみにしています。
職種の英語表記一覧
ビジネスの場面で自己紹介をする際、自分の職種を正確に伝えることは重要です。特に英語での自己紹介では、職種名が英語でどう表現されるかを知っておくと便利です。ここでは、エンジニア職だけでなく、会社の様々な職種の英語表記をまとめました。
日本語職種 | 英語表記 |
---|---|
生産技術エンジニア | Production Engineering Engineer |
品質管理エンジニア | Quality Control Engineer |
機械エンジニア | Mechanical Engineer |
電気エンジニア | Electrical Engineer |
ソフトウェアエンジニア | Software Engineer |
システムエンジニア | Systems Engineer |
営業エンジニア | Sales Engineer |
マーケティングマネージャー | Marketing Manager |
営業担当者 | Sales Representative |
人事担当者 | Human Resources Manager |
経理担当者 | Accounting Manager |
事務職員 | Administrative Assistant |
広報担当者 | Public Relations Officer |
購買担当者 | Purchasing Manager |
この表を参考に、自分の職種を正確に伝えられるようにしましょう。
例えば、I am a Software Engineer.(私はソフトウェアエンジニアです。)と言います。「a」を忘れないようにしましょう。
自己紹介の文は事前に準備しておきましょう
また、自己紹介の文を作成する前に、自分のプロフィールや経歴を整理しておくことが大切です。自己紹介をする際には、相手に興味を持ってもらえるような内容を伝えることが大切です。
自己紹介するときは日本語でも何を話そうか迷います。英語であればなおさらです。私も急に自己紹介を振られて、あたふたした経験があります。事前に何を伝えるかは準備しておく必要あります。
英語での自己紹介の学習方法
英語での自己紹介を学ぶ方法として2つ紹介します。
オンライン英会話スクールで学ぶ
オンライン英会話スクールを活用することで、ネイティブスピーカーとリアルタイムで英語での自己紹介を練習することができます。
ほとんどのオンライン英会話スクールは、講師が固定ではなく、自分の都合や希望に合わせて毎回変わるため、何回も自己紹介をすることができます。何度も何度も自己紹介を繰り返すうちに、自然と流れるように自己紹介できるようになります。
私も何度も繰り返し自己紹介していくうちに、頭で文章を考えることがなく、言葉が出てくるようになりました。とても実用的な学習方法だと思います。
また各オンライン英会話スクールでは、自己紹介の教材も準備されているので、自分のボキャブラリーだけではなく、役立つ表現を学びながら自分の自己紹介文を作り上げることができます。
ちなみに下記の教材は、DMM英会話の「ビジネス教材:自己紹介」の抜粋です。このようないくつもの表現をロールプレイなどで学んでいくことができます。
本や教材を使って学ぶ
英語の教材やビジネス書を使って、英語での自己紹介に必要なフレーズや表現を学ぶことができます。難しく伝える必要はありませんので簡単で通じる英語を学びましょう。
英会話ペラペラビジネス100
シンプルな英語で簡単に伝えたいと思うならこの本がお勧めです。英語初心者向けに、中学英語で充分通じる英語を学ぶことができます。
ビジネスパーソンが英語で語るマイストーリー100
こちらは中級者向けの書籍になります。
自分の過去の実績や今後の展望など、英語で上司や同僚に説明することを将来求められている人はこちらがおすすめです。この本のようなビジネス英語に特化した書籍や教材を使うことで、ビジネスシーンで必要な英語力を身につけることができます。
初心者こそ自己紹介の準備をしよう
英語初心者の方向けに、英語での自己紹介のポイントと注意点、そして実用的な英語フレーズを紹介しました。
今後、ビジネスでの自己紹介はますます必要性が高まってきます。必要になるまえに準備しておきましょう。改めてポイントを整理しておきます。
① シンプルな英単語で伝える。
② ゆっくり大きな声で伝える。
③ 自分の担当している業務を具体的に伝える。
④ 個人的に好きなことを交えるとさらにGOOD。
難しく考えすぎず、シンプルなフレーズで伝えることで充分です。そして何よりも、自己紹介のフレーズを事前に考えておくことが一番大事です。
事前に、どのような自己紹介をするか、「書いて」、「練習して」、「それをゆっくり落ち着いて伝える」、それだけで驚くように伝わります。ぜひ試してみてください。